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スペースXが米陸軍とスターリンク衛星ネットワークのテストで契約

SpaceX(スペースエックス)は米国陸軍と新たな契約を締結し、軍はSpaceXが提供を予定している衛星ブロードバンドネットワーク、Starlink(スターリンク)をテストし、要求に合うかどうかを3年間に渡って評価する。この研究開発契約を最初に報じたSpaceNewsによると、これは米国軍部が実際の商業購買契約に先立って交わすいたって標準的な普通の契約だという。

SpaceXのStarlinkネットワークは現在まだ開発中で、2020年中に米国とカナダの一部顧客向けに提供を開始する予定だと同社はいう。同ネットワークは、低地球軌道の小型衛星を用いて全世界に低遅延の高速インターネット接続を提供することを目的としている。接続困難地域やサービスを十分受けていない地域の顧客ニーズに答えるべく設計されており、地球からずっと遠くにある静止衛星を利用した既存の衛星通信サービスよりも良好で信頼性の高いサービスになると同社は期待している。

地上局基盤の構築、およびSpaceXネットワークの既存システムへの統合にどんな投資が必要かを陸軍は見極めようとしているとSpaceNewsは報じている。大きな障壁がなければ、SpaceXのソリューションはさまざまな地域で軍が直面する多くの通信問題を解決する可能性がある。当然ながら、軍の活動場所は人口の多い地上ネットワーク基盤を利用できる地域とは限らない。

Starlinkの運用モデルが陸軍のニーズに合わない可能性はいくつかあり、例えばネットワークが依存している地上局は、軍の作戦場所からアクセス可能とは限らない。それでもStarlinkが軍の要件を一部だけでも満たし、大きな改善をもたらす可能性は十分にある。

Starlinkのサービスは、2020年中にSpaceXが数百台の衛星ネットワークを構築する間、定期的に展開される予定だ。SpaceXが軌道に乗せる衛星の数が多ければ多いほど、利用可能な地域は増え、各衛星は地球を周回しながら別の衛星へと接続を手渡ししていくので、通信が中断する可能性も低くなる。