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Appleのセキュリティ担当従業員が起訴される〜iPad贈賄で銃許可証取得

Appleでグローバルセキュリティ部門を統括するトーマス・モイヤー氏を含む従業員4名が、贈賄の容疑で起訴されたことが分かりました。銃器の許可を得る見返りに、約70,000ドル(約730万円)相当のiPadを提供すると約束したとされています。

許可証発行の見返りにiPadを寄贈

トーマス・モイヤー氏は、Appleの従業員向けに4件の銃器携帯許可を得るため、米カリフォルニア州サンタクララ郡の保安官2人と取引し、同保安事務所に200台のiPadを寄贈すると約束しました。モイヤー氏が寄付に同意するまで、許可書の発行は控えられていました。

しかし半ば強制だったとしても、許可を取得する見返りに製品の提供を申し出るのは贈賄(買収)にあたり、明確な違法行為です。幸運にも寄付の直前になって、弁護士側の依頼で礼状に基づき保安事務所が捜索され、計画は停止されたとのことです。

容疑者側は「巻き込まれた」と無罪を主張

モイヤー氏の弁護士は無実を主張しており、今回の事件は保安官側と地区検事との諍いに巻き込まれた「付随的被害(コラテラル・ダメージ)」だと強調します。

弁護士側によれば、保安官事務所のためにiPadの寄付を検討していたことも、Appleが許可証を申請したことも事実ではあるものの、2つの間に関連性はないそうです。許可証の要請は、Appleと同じシリコンバレーに拠点を置くYouTubeなど複数のテック企業で銃撃事件が発生したことを受けてのものでした。

起訴を受け、Appleはスポークスマンを通じ「4名の従業員が誠実さをもって行動することを期待する。申し立てを受けた後、我々は徹底した内部調査を実行し、不正行為はなかったことを確認した」と述べています。