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肺がん患者の3分の1に抑うつ症状、米オハイオ州立大学研究

肺がん患者の3分の1に抑うつ症状

新たに肺がんと診断された患者では3人に1人に抑うつ症状が見られ、QOL(生活の質)や治療結果にも悪影響を与えている可能性があることが、米オハイオ州立大学心理学教授のBarbara Andersen氏らによる新たな研究で示された。詳細は、「Lung Cancer」12月4日オンライン版に掲載された。

研究では、進行期の非小細胞肺がんと診断されて間もない患者186人を対象とした。非小細胞肺がんは肺がん全体の85%を占めるタイプのがんで、腺がん、扁平上皮がん、大細胞がんに分類される。

対象者は電話調査により、心理症状や身体症状、ストレス、日常生活機能などを評価された。

その結果、Patient Health Questionnaire-9(PHQ-9)を用いた抑うつ症状レベルの評価では、64%(119人)の患者が「なし/軽度」、28%(52人)の患者が「中等度」、8%(15人)の患者が「重度」に分類された。

重度の抑うつ症状が見られた患者は高レベルの絶望感を抱えており、93%が仕事や家事、人付き合いをするのが難しいと回答した。また、自殺を考えたことがあると答えた人は3人に1人に上った。

重度の抑うつ症状がある患者では他にも、がんに関連する極度のストレスが認められた一方で、治療効果に対する自信は極めて低かった。

また、重度の身体症状が見られる率が大幅に高く、73%が「かなりの痛み」または「非常に強い痛み」を訴えていた。

調査結果についてAndersen氏は、「医師は肺がん患者に対し抑うつ症状の評価を行い、その結果によっては精神科に紹介する必要があることを示唆するものだ」と指摘。

そして、「抑うつ症状は肺がん患者が抱える問題の一部に過ぎない。抑うつ症状以外にも、機能低下、身体症状の増加、ストレス、不安などが同時に生じる。しかも、そのいずれも、治療、健康状態、QOL、疾患の進行に悪影響を及ぼし得る」と付け加えている。

さらに、Andersen氏は「がん専門医の中には、肺がん患者が抑うつ状態にあるのは当然だと考えている人がいるかもしれない。しかし、こうした考え方は、抑うつ症状の幅の広さや、それに伴う困難を過小評価している」とし、「単に気分が沈んでいるということではない。抑うつ症状が重度の場合、治療せずに改善することはまずない」と強調している。

過去の研究でAnderson氏らは、抑うつ状態にある乳がん患者では生存率が低下するが、精神的問題を治療すると改善することを示していた。同氏らは今回の研究対象者の追跡を今後も続け、心理的反応や生存率などの転帰に関するデータを収集していくとしている。(HealthDay News2019年12月9日)