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大学受験参考書をサブスクで。「低価格で使い放題」が市場に投じる一石とは

アメリカで誕生した様々なジャンル本が読み放題の「アマゾンKindle Unlimted」や、イギリス発の教科書の読み放題サービス「Perlgo」など、海外で生まれた電子本のサブスクリプションサービスが近年増えている。

日本では、学習管理プラットフォームを手掛けるスタディプラスが、大学受験生向けの電子参考書サブスクリプションサービス「ポルト」を開始した。

2020年1月に総額約7億円の増資を発表したばかりの同社だが、この資金も「ポルト」のサービス拡充に活用していく予定だという。

教育系出版社12社と提携、学習データをビッグデータとして蓄積

山川出版社や講談社などの教育系出版社12社と提携し、2019年9月のリリース時には受験生に幅広く使われる主要科目5教科の参考書30冊を月額980円で提供した。2020年には提供冊数100冊を目指しているという。

親世代には参考書は電子版ではなく紙版で使いたい人も多いだろうが、若い世代のデジタル教材への抵抗は少ないようだ。教育系人気ユーチューバーの動画を見たり、アプリの単語帳を使って英単語を覚えたりと勉強の仕方も幅広い。

高校生のスマートフォン所持率は、2018年度内閣府の調査によると9割を超えるほか、2019年4月には学校教育において電子教科書の導入が制度化された。デジタル化の広がりという環境面での整備も追い風になる可能性がある。

「ポルト」を使えば、重い参考書を手軽に持ち運べるばかりでなく、英文の読み上げ機能や参考書のレコメンド機能に沿った学習が可能になる。また、スタディプラスが独自で持つデジタル教材化のノウハウにより、問題を解いたノートの写真を参考書と関連させて保存する進捗管理や、問題の採点・正誤傾向など学習状況の記録をすることもできる。

このようにアプリ上で記録される学習データは、スタディプラスの既存事業である学習管理SNS「Studyplus」や教育事業向け学習管理プラットフォーム「Studyplus for School」と連携し、ビッグデータとして活用される。

代表の廣瀬高志は、「ポルトによって集まるデータをユーザの学習効率改善のために活かしていきたい」と話した。

モデルはtoCかつtoB。ユーザーは学生、学校、塾、版元を見込む

ポルトは教育界のアクターとデータに基づいたコラボレーションをすることへの挑戦も始めている。

学校との関係構築を重要視し、補助教材の一つとして使ってもらうことで、授業内や自宅の学習進捗を一括管理できるサービス提供を検討しているそうだ。新興出版社啓林館、Z会ソリューションズ、第一学習社とパートナー体制をとり、2020年度に提携学校数を100校にするという具体的な目標も掲げている。

また一見、競合にも見える塾業界とも協業していきたいという。廣瀬は、「ポルト」は良質な参考書が揃ったプラットフォームとして、塾サービスの環境整備にも関わることができるのではないかと考えているのだ。

長期的に学校や塾とは、学習データに見られる合格実績のパターンから授業内容の改善などの可能性も視野に入れている。

出版社に対しても、問題や解答内容に対するフィードバックをユーザーデータとして届けることで参考書の内容の質向上につながるのではないかと考えている。加えて、解説動画やポッドキャストなど参考書を使った勉強方法の多様化にも挑戦していきたいという。