NEC、伝送ネットワークを迅速に構築可能な5Gモバイルコアシステム

日本電気(NEC)は1月20日、クラウド上で運用可能なStand Alone型5Gモバイルコア(5GC)のネットワーク制御(C-Plane)と、3GPP(3rd Generation Partnership Project)で標準化したCUPS仕様で接続可能な1BOX型のユーザーデータ処理装置(1BOX-UPF)を開発したと発表した。サービスが必要なロケーションに1BOX-UPFを設置することで、安定・高品質の5Gモバイルネットワークを迅速に構築可能となるため、期間限定でネットワークが必要となるイベント会場などでの利用やローカル5G用途に適しているという。

新製品は3GPP標準CUPS仕様に対応しており、必要なロケーションに1BOX-UPFのみを配備してクラウドや遠方に配備したネットワーク制御(C-Plane)との接続が可能としている。

1BOX-UPFはケーブル結線や電源投入などの容易な設置操作で5GC C-planeと連携し、短期間で事業者専用のネットワークを構築できるとのこと。

また1BOX-UPFは、従来の19インチラックマウントサーバ型のUPFに比べ半分以下に小型化したコンパクトなBOXタイプのハードウェア上に、vEPCユーザーデータ処理(U-Plane)を継承した5GC U-Plane(UPF)を搭載しており、ユーザー企業のアプリケーションも併せて搭載可能という。

さらに、FPGA(Field Programmable Gate Array)などの拡張ハードウェアアクセラレーション機構を追加すると、UPF及びアプリケーションのさらなる高速処理が可能とのこと。

加えて、ユーザーデータを1BOX-UPFに隣接するアプリケーションサーバ、あるいは1BOX-UPFに併せて搭載するアプリケーションに転送可能なため、安定・高品質の5G通信環境を構築できるとのこと。

3GPP標準のFRER(Frame Replication and Elimination for Reliability)機能の搭載により、ユーザーデータの複製転送による高信頼伝送を実現するとしている。