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北極海の海の底でクラミジアの近縁種を発見(スウェーデン・オランダ共同研究)

凍てつく北極海の極限環境で、宿主を必要としないクラミジアの新種が発見されたそうだ。

クラミジアは寄生性の細菌で、そのうちの1つ、クラミジア・トラコマチスは性感染症を引き起こすことで知られている。

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深海の極限環境で発見された新種の細菌

人の性病としてはもっとも一般的なクラミジア感染症は、「クラミジア・トラコマチス」が感染することで生じる。

この仲間はクラミジア門という大きな細菌グループを構成しているが、ここに属する多くの種が宿主に寄生することで生きている。クラミジアは、人間の体に寄生していなければすぐに死んでしまうかなり弱い菌なのだ。

ところが、彼らに欠かせないはずの宿主などいそうにもない、凍てつく北極海の深さ3キロの海底に降り積もった堆積物から、クラミジアの新種が発見されたそうだ。

この新種は、凄まじい水圧にされされ、ほとんど酸素のない極限環境でありながら、まるで一区画を制圧するかのように繁栄しているという。

「ロキの城」に潜み、周囲の微生物からリソースを奪う

ウプサラ大学(スウェーデン)やヴァーヘニンゲン大学(オランダ)をはじめとする研究グループが北極海で発見した新種は、人間や動物に感染するクラミジアと非常に近いように見えるという。

それが大量に発見されたのは、アイスランドとノルウェーの間に挟まれた海底から突き出た5本の熱水噴出孔――「ロキの城(Loki’s Castle)」と呼ばれる場所の堆積物からだ。

泥の中に含まれていた遺伝物質を調べたところ、新種クラミジアは、他の仲間とは違い、生存するために宿主を必要とせず、代わりに周囲にいる微生物からリソースを奪っているらしいことが判明した。

研究グループの見解では、宿主に感染する必要はないが、泥の中で生きる他の微生物が持つ化合物は必要だろうという。またクラミジアの仲間は、これまで考えられていた以上に、海洋生態系において大きな役割を果たしているかもしれないそうだ。

なぜクラミジアは感染するようになったのか?

研究グループによれば、新種クラミジアをさらに研究することで、古代の細菌グループが動植物や菌類などに感染するようになった進化の経緯の解明につながるヒントが得られるかもしれないそうだ。

そのためには研究室で培養してじっくりと観察したいところだが、新種が生息しているところは、酸素がなく、しかも超水圧が加わる極限環境であるため、なかなか難しいそうだ。

この研究は『Current Biology』に掲載された。