アップルが、韓国でEpic Gamesが申請したApp Storeアカウントの復旧を拒否しました。韓国では8月31日に、アップルおよびGoogleがそれぞれのアプリストアの決済システムの使用を開発者に強制することを禁止する法案が可決されており、これにともなってEpicはApp Storeにおける開発者権限の回復をアップルに対して求めていました。
とはいえこの法案はまだ可決されただけで、施行はされていません。また施行したとしてもこの法律にはアップルにEpicの開発者アカウントを復旧させる強制力はないとのことです。
これまでのアップルの言いぶんでは、アップルはEpicが契約違反を犯したことを認めており、開発者としてのアカウントを復旧させる正当な根拠は見当たらないとしています。そして今回の件に関してもEpic GamesがAppleのApp Store審査ガイドラインを遵守することに同意する必要があり、そのような合意がない場合はEpic Gamesの開発者プログラムアカウントの復活要求を検討しないと述べています。
ただし、もしEpicが他の開発者らのようにルールを遵守し同じ条件を飲むのであれば、それを歓迎するとしました。
Reutersによれば、各国の法律専門家や開発者らは、Epic Games社がApple社を相手に米国の裁判所に提訴した反トラスト法に関する訴訟の判決を待っているとのこと。
ちなみにアップルもまったくアプリ外での決済を全て拒絶しているわけではなく、Netflixなどのような一部のアプリが、ユーザーの支払いを受け付けるために自社サイトへのリンクをアプリに表示することを許可するといった譲歩はしています。
Epicは、AppStoreを利用しつつその手数料を回避するため、人気ゲーム『Fortnite(フォートナイト)』に独自のアプリ内課金システムを導入するという明らかな規約違反をしたことでAppStoreから閉め出されることになっています。