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生まれ変わったiPad mini、パフォーマンスと機能の密度ではアップル製品随一

毎年恒例となっている9月初旬のアップル新ハードウェア発表会。今年も昨年に引き続いてオンラインでの開催となったが、今年に限ってはiPhoneに加えてiPad miniも主役級。いやダブル主演といった印象だった。

無論、より多くの消費者の目線はiPhoneに向かっているだろうが、iPhoneも世代を重ねてきたことでカジュアル層からハイエンド層まで幅広いユーザーがいる。さらにiPhone 11世代以降、特に大きく進化している内蔵カメラに関しては、どんなに素晴らしいプレゼンテーションを観ても実機で評価するまでは、その真価にコメントしにくいというのが正直なところだ。

超広角レンズのマクロ撮影や現像パラメータに調整を加えられる「フォトグラフスタイル」、それに映画のような映像を作れる「シネマティックモード」などに期待しつつも、iPhone 13/13 Proの話題は一旦脇に置いておきたい。

今年のiPhoneは熟成に熟成を重ねたカメラや、吸い付くように動くという120Hzのディスプレイとタッチパネルなど、感性に訴える改良が多いためスペックやプレゼン内容だけではその魅力を判断することはできない。

一方、発表会の内容だけでもストレートに良さを評価できるのがiPadとiPad miniだ。いずれもデザインのアプローチや包含している機能などは(iPad miniにA15 Bionicを搭載してきたことには驚いたが)全くの新規というわけではない。

しかし、それぞれにより上位のiPadが備えてきた要素を、無印とminiの中に詰め込められるだけ詰め込んだ。しかし、てんこ盛りなだけではなく、それを活用できるシナリオが用意されている点も忘れてはならない。WWDCで発表されたiPadOS 15による改良が、iPadの商品性を高めているからこそ(特にminiの)商品コンセプトが活きてくる。

「iPad Pro」から重要なエッセンスを 抜き取って作られたステーショナリー

大幅な刷新となったiPad miniは今回で第6世代だが、第5世代と比較すると縦方向に7.8ミリ小さくなり、厚みは0.2ミリ増加。横幅はほとんど変わらない。5Gモデム内蔵でも297グラムとシリーズ最軽量で、縦方向の短縮と画面サイズの拡大(7.9から8.3インチに)、SmartCover Folio、第2世代Apple Pencilが利用可能なこともあって電子端末というよりは文房具のような雰囲気を醸ししている。

薄く軽量コンパクトなステーショナリグッズというと、機能的な制約が強い不便さを想起するが、最新のA15 Bionicを搭載し、インカメラにはiPad Proで採用された120度画角1200万画素の超広角カメラを搭載。機械学習と被写体認識から自動的にフレーミングを行うセンターステージ機能が利用できる。

ゲームを動かしてもポータブル機としてはトップのグラフィクス品質で、両手でホールドするとちょうどいいサイズ感のiPad miniはゲーム機としての可能性も併せ持っている。

つまり性能も機能もタブレット端末全体でトップクラス、ミニタブレットとしては圧倒的な性能。ステーショナリーのように使いこなせて、しかしパワフルなのだ。 実機で詳細は掘り下げていきたいが、この製品の“薄く、軽く、コンパクト”な筐体に、iPad Airよりも高速(そして大多数のタブレットよりも遥かに高性能)でパワフルという部分が、さまざまな利用シナリオを想像させてくれる。

組み合わせで変化するiPad miniの使い方

iPad Proシリーズにも匹敵するパフォーマンスは、本機単独で利用する際のアプリケーションの制約をほとんど受けないことを意味している。iPad Pro向けに開発されたプロフェッショナル向けのツールは、そのままiPad miniでも活用できるはずだ。

小さいけれども、そのサイズによって性能の制約を受けることはない、という理想的なパッケージは応用の幅を大きく広げるだろう。

普段はiPadとMacやWindowsで共通のアプリケーションが存在する(例えばAdobe Creative Cloudなど)場合は、パソコンでの作業をiPad miniを使って継続したり、あるいは出先でデータに修正を加えて、チームの仲間に仕上げを頼むといったことができるだろう。

これだけパワフルであれば、3Dモデルを使って出先でクライアントにプレゼンし、修正をかけつつ確認・承認をもらって確定させるなんてところまでを、システム手帳の上だけで完結させるように使える。

またMacとiPadの距離を近づけようとしてきたここ数年の動きは、iPad miniでも活きてくる。

MacBook Airにプラスして持ち歩いておけば、出先でサブディスプレイとして利用でき、iPadOS 15からは持ち替えなくとも自然に両端末を行き来しながら使うことすらできる。iPadOS 15にはクイックメモをあらゆる場面で呼び出してApple Pencilでメモを添えて文書や画面を残せ、日本語スクラブルも利用可能になるなど手書きの使い方の幅も広がる。

流石にMacBook Air/Proと一緒にiPad Pro/Airを持ち歩きたいとは思わないが、iPad miniならばなかなか良い相棒になるのではないだろうか。

あるいは真逆の考え方だが、iPhoneはSEで満足しているけれど、バッテリもちや大きな画面を考えればiPhoneを上位モデルにアップグレードするよりも、iPad miniを追加した方が幸せかもしれない。

ご存知の通りOSとしての出自が同じiPadとiPhoneの連携の良さは折り紙付きだ。相互を行き来しながらコンテンツを楽しんだり、文書やウェブの閲覧を行える。

パフォーマンスと機能の密度ではアップル製品随一

このような言い方はフェアではないかもしれないが、パフォーマンスや機能、そして端末を使いこなすことの幸福度(?)に比べ、極端に本体サイズが小さく薄いiPad miniは、パフォーマンスと機能の密度がアップル製品の中でも圧倒的なナンバーワンだと思う。

iPad ProにあってiPad miniにないのは、4つのスピーカーを切り替えることで縦画面でもステレオ音声を聴けること。4つスピーカーを駆使して空間オーディオの再生品位を高めていることぐらいだろうか。

他にも搭載メモリ容量の違いなども詳細に調べればあるだろうが、一方でiPad Airで高評価だったTouchID対応ボタンの方が、Face IDよりも好みという人も少なくないだろう。

もちろん、カメラというスマートフォンの中でも最も利用頻度が高いコンポーネントが大幅刷新しただけにiPhone、特にProシリーズは主役だが、もう少し肩の力を抜いて俯瞰するとiPad miniの良さを感じるだろう。

一時は新モデルがなかなか登場せず、廃番の噂すらあったiPad miniだが、第6世代でまさに“生まれ変わった”ようだ。