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「G-Tune H5」レビュー - Core i7×RTX 3070搭載のマウス最上位ゲーミングノートPC

「G-Tune H5」は、15.6型ディスプレイを採用するクラムシェルスタイルのゲーミングノートPCシリーズだ。今回レビューするのは9月29日に構成を刷新して投入された新モデルで、Intelの第11世代Coreプロセッサ「Core i7-11800H」とNVIDIAのノートPC向けGPU「GeForce RTX 3070 Laptop」を搭載している。

G-Tune、15.6型ゲーミングノートPCにIntel Core i7-11800H搭載モデル

マウスコンピューターのゲーミングノートPCのラインアップは「P5」と「E5」、そして今回取り上げる「H5」で構成されており、CPUとGPUの組み合わせにおいてH5は最も強力な最上位モデルといえる。システム構成はOSとシステムメモリ、ストレージでカスタマイズが可能。今回はOSにWindows 10 Home 64ビット版、メモリにDDR4-3200で16GB(8GB×2枚構成)、ストレージにSSD 512GB(NVM Express 1.3)のMicron MTFDHBA512QFDを載せている機材を用いて、G-Tune H5の使い勝手を評価する。

CPUとして搭載するCore i7-11800Hは、2021年5月に登場した“Tiger Lake-H”こと第11世代Coreプロセッサだ。第11世代ではプロセスルールを前世代モデルから改良した10nm SuperFinとしたことで、前世代の同クラスモデルと比べてCPUの処理能力は20%向上。加えて、8コア16スレッドという第11世代のノートPC向けCPUではCore i7-11850Hとともに最上位の構成となっている。動作クロックはcTDP(Configurable TDP)で2.8GHz、ターボ・ブースト利用時の最大周波数は4.6GHzとなる。Intel Smart Cache容量は合計で24MBだ。

GPUとして搭載するGeForce RTX 3070 Laptopは、NVIDIAが2021年1月に発表したノートPC向けGPU「GeForce RTX 30シリーズ」でGeForce RTX 3080 Laptopに次ぐ上位モデルだ。NVIDIAが2020年に投入したAmpereアーキテクチャをノートPC向けGPUでも導入し、CUDAコアの数は5,120基、ブーストクロックは動作クロックは1,290~1,620MHz、グラフィックスメモリはGDDR6に対応してメモリインタフェースのバス幅は256bit確保している。G-Tune H5の評価機材をGPU-Z 2.43.0で調べたところ、GPU Clock欄で1,215MHz、Boost欄で1,620MHzと表示されていた(ついでながらMemory欄の表示は1,750MHz)。

Core i7-11800HとGeForce RTX 3070 Laptopを組み合わせたG-Tune H5の処理能力を検証するため、ベンチマークテストのPCMark 10、CINEBENCH R23、CrystalDiskMark 7.0.0 x64を用いてベンチマークテストを実施した。なお、G-Tune H5では処理能力とクーラーユニットの設定を変更することで、「パフォーマンス」「バランス」「静音」のモードを切り替えることができる。

さらに、各モードでクーラーファンを常時最高回転数で動作させる「ファンターボ」モードも有効にできる。そこでゲーム描画処理能力を測定するベンチマークテストとして3DMark Time Spy、ファイナルファンタジー XIV:漆黒のヴィランズ、FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク、ファンタシースターオンライン2 ニュージェネシス ベンチマーク、FarCry 6で各モードにおける違いを調べてみた。

各ゲーミングベンチマークテストのスコアは、静音モードで明らかに違いがあるものの、バランス、パフォーマンス、パフォーマンス+ファンターボONの状態ではほぼ同じ結果となった。なお、CPUとGPUの動作クロックを3DMark Time Spyにおける時系列変化で確認したところ、Demo動作時に置いて静音モードにおけるCPUクロックが頻繁に変化していた一方で、その他のモードではGPU動作クロックは2GHzでほぼ一定、CPUはDemo動作時で4GHzと一定、Graphics testにおいてパフォーマンスモードはファンターボのオンオフに関係なく3GHz前後に動作クロックが下がり、バランスモードは4GHz前後を維持していた。

G-Tune H5はゲーミングノートPCという性格上、静音性以上に処理能力を優先することになる。高クロックで動作するCPUとGPUをボディ内部に組み込んでいるが、それぞれの処理能力をフルで発揮させるためにファンが可能な限り回転するため、それなりに耳につく風切り音を発生していた。そこで、電源プランをパフォーマンス優先に設定して3DMark NightRaidを実行し、CPU TESTの1分経過時において、Fキー、Jキー、パームレスト左側、パームレスト左側、底面のそれぞれを非接触タイプ温度計で測定した表面温度と、騒音計で測定した音圧の値は次のようになった。

キーボードのパームレストは、右指がかかるエリアが“ほんのり”温かいと感じる程度で不快になることはない。底面で最も高いポイントが50度台と数値だけ見ると“アチッ”と感じそうな温度になったが、それ以外は総じて30度後半から40度台に収まっている。ただし、クーラーファンの排気口となっている左右両側面と背面のスリットの表面温度は高く、いずれも50度を超えている。最も高い温度を測定したのは左側面スリットの後部寄りで、測定時最高温度は60.1度に達した。スリット周辺の机上温度も高くなり、こちらも測定時最高温度は52.4度を記録している(3DMark NightRaidを30分回したのちに測定)。

本体に搭載するインタフェースはUSB 3.0 Type-Aが2基にUSB 3.1 Type-Aが1基、SDカードスロット、そして、映像出力にも使えるThunderbolt 4が1基に2.5GBASE-Tにも対応する有線LAN(RJ-45)も備えている。無線接続ではコントローラにIntel Wi-Fi6 AX201を実装してIEEE802.11axに対応した他、Bluetooth 5も利用できる。

インタフェースは左右の側面だけではなく、背面にACコネクタ、HDMI出力、有線LAN、Thunderbolt 4を搭載。いったん接続すると頻繁に抜き差ししないものが背面に集められているので、アクセスのしにくさはそれほど気にならないが、差し込んだケーブルを取り回せるだけのスペースを考慮する必要が出てくるだろう。また、先に述べた背面と左右両側面から排出される熱気の影響にも注意したい。

キーボードにはメカニカルスイッチを採用している。ノートPCに採用例が多いメンブレンスイッチでは、キーをタイプするとその周辺のキートップが傾いて正確な押し下げができなくなるのに対して、メカニカルスイッチでは周囲のキーの影響を受けずに正確なタイピングを行える。このため、快適なゲームプレイを行えるとマウスコンピューターでは説明している。

キーピッチは約18.8mm、キーストロークは約2mm確保。それぞれのキーにLEDイルミネーションを組み込んでおり、プリセットや自分でカスタマイズしたパターンで光らせることが可能だ。LEDイルミネーションはボディ正面にも備えており、キーボードと同様、光る色とパターンを変更できる。

一方で、ゲーミングノートPCに多く見られる天板のイルミネーションは備えていない。天板を含めてボディのカラーリングはマットなブラックなので、キーボードや正面のLEDイルミネーションをオフにすれば、ビジネス用のノートPCとしても違和感なく使えるだろう。ディスプレイも非光沢パネルなので周囲の環境光を映しむことなく画面に集中できる。

ただし、リフレッシュレートが240HzとビジネスノートPCとしてはオーバースペックでもあるし、本体の重さも2.23kgとイマドキの汎用15.6型ノートPCとしては重い。価格も263,780円から(CTO対応)と、強力なシステム構成に見合ったそれなりの値段になる。やはりここは強力なゲーミング性能を生かして全力でゲームに打ち込みたい、といった利用目的があるユーザーにお勧めしたい。