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100秒以内に購入せよ! シンガポール発の買い物アプリが日本上陸へ

コロナ禍で、ECサイトでの買い物がぐんと身近になった。企業やブランドのECは急速に進化し、ライブコマースやリモート接客など新たな手法も浸透してきた。その一方で、実際に触れて確かめられ、深いコミュニケーションがとれる「リアル店舗の良さ」も見直されている。

そんな中、「リアル店舗での買い物体験」に新たな価値を加えるサービスが、2022年春に日本に上陸する。シンガポール発の買い物アプリ「カイカイ」だ。

アプリ上で購入した商品を店舗で受け取ることができるアプリで、シンガポールでは2021年6月のローンチ以降、月に4億円以上の取引実績を達成している。

ゲーム感覚で買い物できるアプリ

カイカイの最大の特徴は、「今しか買えない」「ここでしか買えない」といったイベント性だ。アプリ上で、毎日正午と20時に大量の商品がアップされ、各回100秒以内に購入の意思決定をしなければならないという時限性がある。

アプリ上で画面をスライドすることで商品が次々と表示される仕掛けで、目当ての商品があれば「購入予約」を選択。予約後は、1週間以内に近くのリアル店舗で実際に商品を手に取ってから、購入・受け取りができる。

こうした斬新な購入プロセスに加えて、お得な「価格」も人気の理由だ。アプリを先行ローンチしたシンガポールでは、ファッションアイテムやコスメを中心に、店頭では見ることができないないほどの大幅な割引率で提供している。セールを行わないようなラグジュアリーブランドが出店して話題になることもある。

カイカイの日本でのグロースを担当する高橋君成によると、シンガポールでの商品の出品数は毎月30万点ほど。

「今年9月に大きなセールを実施したのですが、その際は10万点ほどでスタートしました。その後少しずつ規模を拡大していき、現在は新商品を入れたり、在庫数の減少に合わせた追加をしたりしながら出品数を維持しています」

出品ブランドは、アプリ上でライブコマースイベントも実施できる。9月にシンガポールで実施したライブコマースでは、国民の約2%にあたる10万人が視聴し、4万件以上のコメントが集まる盛況だった。

同月には香港でもアプリをリリース。香港では、家電製品が特に人気だという。

ブランド側のメリットは?

カイカイに出店しているブランドや小売店からは、リアル店舗への送客機能に期待する声が多く挙がっている。コロナ禍で店頭での買い物に消極的になった消費者に対して「店舗に足を運ぶ理由」を作り、買い物の楽しさを思い出してもらうと同時に、他の商品や他店への買い回りも促したい考えだ。

すでに日本での出品が決まっているグローバルラグジュアリーブランドも、送客に期待している。担当者はその理由を次のように語る。

「コロナによってオンラインにおけるUI・UXは非常に改善されました。しかしやはり店頭でスタッフと会話して新しい商品を発見してもらったり、実際に手にとって鏡越しにその商品を見たりすることで得られる価値は、リアルでのみ提供可能だと思っています」

コロナ禍で遠のいた足を戻すには、「新しい買い物体験」が必要になる。そこでカイカイのイベント性に期待がかかる。

「これまではDMやテレビCMなどで来店を促進してきましたが、カイカイが実現するのはその先の世界観。”楽しい”と思える買い物体験で、来店につながるのでは」と、同ブランド担当者は言う。

高橋によると、特に日本の消費者に関しては、そもそも「リアル店舗での買い物が好き」という人も多い。

「経済産業省が2020年に発表した『電子商取引に関する市場調査』によると、BtoCの物販(食品、衣料品、電化製品など)におけるEC化率は世界平均で18.0%なのに対し、日本は8.08%。まだまだリアルにも商機があります」

競合がひしめく日本での戦略は?

日本には、すでに店頭受け取りサービスを導入しているECサイトも多く、上陸にあたっては競合がひしめく状態ともいえる。しかし、Cosmose創業者で2018年にForbes「30 UNDER 30 Asia」にも選出されたミロン・ミロニウクCEOは自信を示す。

「日本には非常に有力なオンラインショッピングモールのプレイヤーが存在することは知っていますが、市場が競走環境になることはテクノロジーの発展には欠かせません。イベント性を取り入れた独自のUXや技術で、差別化を図っていき、必ず日本のユーザーにも受け入れてもらえると信じています」

高橋によると、日本ローンチに際して目標にしていた「10ブランド以上の出品」は確保している。ただ、ユーザー数を増やすためには「アイテム数」がカギになるため、コスメの出品に特に力を入れるのだという。

「ラグジュアリーブランドのバッグやアクセサリーは、購入頻度が低い商品です。ユーザーにアプリを起動する頻度を高めてもらうためにも、まずは手軽に購入しやすいコスメを揃えることに注力します」

将来的には大きな会場に出店ブランドを集めて「カイカイ」を通じて購入してもらう、オンラインとオフラインを融合したイベントの実施なども構想している。

日本でのリリースが世界展開の試金石に

日本上陸時の展開エリアは、東京と大阪を想定。近隣の都府県からのアクセスも良いため、まずは関東圏・関西圏での認知を広める戦略だ。店頭でのオペレーションや在庫管理の方法がある程度浸透した段階で、エリアを全国に拡大していく。

「シンガポールはローンチ後4カ月でユーザー数が数十万を達成しました。日本では2022年中にMAU500万超えを、ひとつの目標ラインと考えています」

さらに、2022年中には中国や韓国、台湾、アメリカへの進出も予定している。この事業拡大を見据え、ロックスクリーンソリューションを提供している中国企業の買収も行った。

Cosmoseにとって日本上陸は、さらなるグローバル展開に向けた試金石となりそうだ。