2019年のPCスマホニュースを振り返ると、やはり例年通り、アップル関連のニュースに注目が集まった。
2019年のアップルは、今後の方向性が定まった印象的な年だったのではないか。
その代表的な例が製品ラインナップだ。
製品の型番が明確にわかりやすくなり、ユーザーがとても選びやすくなった。
簡単に言ってしまえば「ノーマル」と「Pro」という二極化だ。
●あらゆるモデルが「家庭用」と「業務用」に
iPhoneでは「iPhone 11」がエントリーモデルで背面カメラが2つなのに対して、「iPhone 11 Pro」「iPhone 11 Pro MAX」は3つ。
「とりあえずアップル製品が買えればいい」という人はエントリーモデルの「iPhone 11」で充分だし、「いやいやアップル大好き。製品選びで妥協したくない」という人は「iPhone 11 Pro」「iPhone 11 Pro MAX」を選べばいい。
AirPodsも、Proはノイズキャンセル付きの上位モデルとエントリーモデルの2つがラインナップされているし、iMacもPro仕様が強化されている。
「モバイルもデスクトップも仕事用でバリバリ使う」という人はPro、「日用品」として使い勝手ならエントリーというラインナップが明確化されている。
iPadにもProとノーマルがあるが、一方でAirやminiも存在する。このあたりも今後、整理されてくるのではないか。
●2019年はサービス・イヤー
もうひとつ、アップルが2019年、注力したのがサービスの強化だ。
「Apple TV+」では、ドラマを自社制作するなど、動画サービスの差別化に注力してきた感がある。また、「Apple Arcade」でも自社で囲い込んだゲーム会社にオリジナルゲームを作ってもらうことで、他社プラットフォームとの差別化を図ろうとしている。
いずれも、サブスクリプションモデルでユーザーから継続的に利用料を徴収するビジネスモデルとなっている。アップルとしては「Apple Music」が成功していることもあり、二匹目のドジョウを狙いたいのだろう。
さて、2020年、アップルはどんな戦略を打ってくるのか。
●2020年のアップル まずは3月に注目
まず、注目は3月下旬に「なにが発表されるか」という点だ。
ここ数年、アップルは3ヵ月に一度、大きな製品発表やイベントを行なうのが通例となっている。3月下旬にスペシャルイベント、6月にWWDC、9月にiPhoneを中心とした新製品発表イベント、そして10月下旬の新製品投入だ。
2019年は3月にApple News+やApple カード、Apple TV+、Arcadeを発表し、iPad miniも発売した。6月のWWDCではMac ProとPro Display XDRを披露。9月にiPhone11シリーズを発表し、10月下旬にはMacbook Pro 16インチモデルを発売した。
アップルとしては、3ヵ月に一度、決算発表があるため、話題や新製品発表を3ヵ月ごとにすることで、売上を四半期ごとに分散させる傾向がある。
となると、次にアップルが話題を振りまくのは2020年3月ということになる。
そこで最も気になるのが「iPhone SE」の後継機種が出るか、どうか。
●iPhone SEか、iPad Proか、MacBook Proか……
スマホの世界ではもはや大画面が当たり前となっており、「いまさら小さい画面サイズを出すのか」という点において、噂は半信半疑といえる。
しかし、ここ最近のアップルは、もはや後継機種は出ないだろうと思われていたMacBook AirやiPad miniなどを復活させるなど「販売台数が見込めるなら、新製品を投入する」ということをやっている。
iPad miniにおいてはデザインをまったく変えず、中身を変えただけで復活させるなど「売れるなら、また出す」というスタンスだったりもするのだ。
そう考えるとここ最近、iPhone SEの噂が絶えないが、いまのアップルなら容赦なく復活させてもおかしくない雰囲気がある。
特に2018年はiPhone XRやiPhone XSが高額すぎて売れないという失敗をしており、2019年はiPhoneの価格を見直すという反省をした。
手頃な値段で買えるiPhoneという点でiPhone SEの投入はうってつけの筈だ。
果たして、3月にはiPhone SEか、iPad Proの後継機種か、13インチのMacBook Pro、何が発表されるのか。
アップルユーザーとしては、まず3月の動向に注目しておくといいだろう。
2019-12-29 18:59:12