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人の呼吸をも検知するWi-Fiルータ、何に使うのかって... #CES2020

人の転倒も検知できるから、見守りもできる。

昨年末にLinksysのメッシュWi-Fiルータ・Velopを使った動体検知機能を見たときは、そのポテンシャルに感動しました。その機能、Linksys Awareの未来はCES 2020でも展示されているのですが、これはやっぱり真のゲームチェンジャーになりそうだなと、ますます期待が高まっています。

Linksys Awareは、彼らの新しいWi-FiルータVelopのソフトウェアアップデートとして追加される新機能/サービスです。部屋中を飛んだり跳ね返ったりしているワイヤレス信号を、ある意味レーザートラップ(スパイ映画とかに出てくる、赤い光に人が当たると警報が鳴り響くやつ)みたいに使うことで可能になります。ただしレーザーが出てるわけじゃなく、Wi-Fiの電波なので誰にも見えません。ワイヤレスメッシュネットワークを構成するノード同士はコンスタントにお互いに無線信号を送りあっているので、その信号の強さを継続的に追っていくことで、人や動物が横切ったときの電波の遮断でもって動きを検知する、という仕組みです。

そもそもそんな仕組みが成立して、ちゃんと機能することだけでもすごいと思ったんですが、現在形でのLinksys Awareは、家の中のWi-Fiネットワーク範囲内で何らかの動きがあったときに、それがいつだったかわかるだけです。つまり、家のどこで動きがあったのかとか、何が動いたのかといったことは一切わかりません。何かが動いたってわかるだけでも空き巣の検知とかである程度便利ではありますが、他のセキュリティ監視システムではそれよりもっと詳しいことがわかり、警察を呼ぶべきなのか、家で留守番中の犬を叱るべきなのかといった判断ができます。Linksys Awareは機能的に限られているので、月額2.99ドル(約330円)または年額24.99ドル(約2700円)という費用が妥当なのかどうか微妙なところです。

でもLinksys Awareにおいて、動体検知は氷山の一角であることがわかりました。Wi-Fiシグナルの遮断から動きを推定するアルゴリズムを開発しているOrigin Wirelessの協力で、Linksys Awareの能力は2020年から2021年にかけて、劇的に向上していきます。この機能は今、Linksysのトライバンドのメッシュネットワークハードウェアでしか使えませんが、最終的にはネットワークハードウェアとスマート電球やスピーカーといった他のIoTデバイスの間のすべてのやりとりを利用できるようになりそうです。これによってLinksys Awareの検知精度が高まり、ユーザーが把握できる情報も広がっていきます。

Google Nest Miniくらいの大きさ。Image: Andrew Liszewski - Gizmodo US

さらにLinksys Awareは、家のどこで動きがあったのかピンポイントで特定できるようになるので、ユーザーもアラートを受けてからのアクションがしやすくなるはずです。アラートやデータは、クラウドではなくローカルで取り回されるため、プライバシー漏洩などの懸念も、多少ですが軽減されます。

Linksys AwareにはWellness Podsという健康系アクセサリも2020年中に追加される予定なので、プライバシーはたしかに重要です。Wellness Podsはどういうものかっていうと、Linksys Awareをもっともっと詳細化することで、動きのデータを、人の見守りに使おうっていう仕組みです。既存のルータやIoTデバイスを使う場合、Linksys Awareのソフトウェアは毎秒約30回ワイヤレスネットワークのデータを測定してるんですが、Wellness Podsを追加した場合、そのサンプリングレートは毎秒1500回に爆上がりします。こうすることで動体検知がますます詳細に、正確に可能になるため、たとえば眠ってる人のわずかな寝返りとか、部屋にいる人の呼吸の回数みたいなことまで把握できてしまうそうです。

LinksysはWellness Podsを、高齢の親などを遠隔で見守るためのツールとして位置づけています。詳細な検知が可能なので、たとえば「転倒」にしても3つの異なるタイプを認識可能です。大事な人と離れていても、その人の健康と安全を24時間監視でき、しかもその人が特殊なモニターとか動作検知器とかを装着している必要もありません。家にWi-Fiネットワークと電力さえあれば、監視できるんです。

ただ、Wellness PodsとLinksys Awareの新スキルについては多くの疑問があります。Linksysはハードウェアもソフトウェアもアップグレードのタイミングを発表していないし、価格もわかりません。またこの手の見守りサービスにありがちな月額追加費用があるのかないのかもわかりません。そしてそもそもこの新しい、多分先進的なインターフェースが本当に機能するのかも未知数です。CES 2020では、LinksysとOrigin Wirelessはシミュレーションした転倒が検知された設定をデモしていました。転倒が検知されるとAmazon Alexaが立ち上がり、転倒した人に「救助が来ます」と励まし、事前に決めておいた緊急連絡先にコンタクトしていました。これら全部のセットアップは現行のLinksysのモバイルアプリで可能ですが、今後機能が増えていくとしたら、いかに使いやすさを維持していくかにも注目です。

ともあれLinksys Awareのこれからの方向性を見ると、これは彼らのキラー機能になっていきそうです。Wi-Fiルータなんてみんな同じ、と思われがちですが、Linksys AwareやWellness Podsは他社製品から乗り換える理由にもなるんじゃないでしょうか?