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859gノートが「激レアCPU」で6コア化。Dynabookが2020年春モデル9シリーズを発表

シャープ傘下のPCメーカーであるDynabook株式会社が、2020年の第一弾となる新PC、9シリーズ14モデルを発表しました。新体制化と社名変更(2019年1月1日)から2年目を迎える同社の中核を担う製品となります。

今回の新製品群は、外観レベルなどは現行機を継承するものの、上位機種ではCPUの大幅速度アップが図られるなど、順当な性能強化を遂げています。とくに13.3インチ画面の高級モバイルノートPC『dynabook G8』(上写真)では、"スペシャルCPU"とも称されるインテルの『Core i7-10710U』を搭載するなど、お買い得度が大幅に増しました。

モバイルノートPCは CPUがComet Lakeに

dynabook G8のパールホワイトモデル。同社こだわりのキーボードユニットなども現行モデルを継承します

今回発表されたラインナップの中でも中心となるのは、dynabook Gシリーズ。13.3インチのフルHD解像度(1920×1080)画面で800g台の軽さと18時間オーバーのバッテリー駆動を実現しつつ、最上位機種でも予想店頭価格は20万円前後(Microsoft Office Home & Business 2019搭載で)と、モバイルノートPCに求められる軽さと長時間駆動、さらには高いコストパフォーマンスも兼ね備えた、バランスの良いモデルです。

グレードは3種類。最上位となる『dynabook G8』が店頭予想価格20万円前後、中位となる『dynabook G6』は同じく16万円台半ば、最軽量・廉価モデル『dynabook G5』が同14万円台半ばです。発売予定日は3グレードともに「1月24日から順次」。

本体カラーは、G8とG6がオニキスブルーとパールホワイトの2色、G5はオニキスブルーのみの1色です。なお、G8とG6は現行モデルと同様に色によって重量が違い、ブルーが約859g、ホワイトは約879gと、20g重くなります(G5は約779g)。

パールホワイトモデルの左側面。電源端子は専用プラグですが、USB Type-C経由での給電も可能です

特徴は、全グレードでCPUがインテル製第10世代Core(開発コード"Comet Lake")に世代交代した点。合わせて無線LANの世代も、Wi-Fi 6(802.11ax)対応へと刷新されています。

各モデルごとの主な違いは、搭載CPUとメモリ(RAM)、ストレージ、そしてバッテリー駆動時間。加えてG5はバッテリー容量の小さな軽量モデルという位置づけのため、上述のように本体重量が大きく軽量化されます。パールホワイトモデルの右側面。昨今では少なくなりつつある有線LAN端子(1000BASE-T)も備えます

最上位となるG8は、CPUに『Core i7-10710U』を搭載。これはインテルのモバイルノート向け(TDP15W)CPUとしては現行唯一となる、6コア/12スレッド対応のモデルです。基本クロックは1.1GHz、ターボ時は最高4.7GHz。

合わせてRAMは8GB、ストレージには512GB SSD(PCIe接続/NVMe)を採用します。公称バッテリー駆動時間は最大約18.5時間。

G6は、G8のCPUを『Core i5-10210U』(TDP15W、4コア8スレッド、基本クロック1.6GHz、ターボ時最高4.2GHz)に、ストレージを256GB SSD(シリアルATA接続)へと変更した構成のモデル。バッテリー容量はG8と同じですが、駆動時間はCPUの消費電力差から若干伸びて、約19時間となります。

G5は、本体重量を約779gとした軽量モデル。CPUを『Core i3-10110U』(TDP15W、2コア4スレッド、基本クロック2.1GHz、ターボ時最高4.1GHz)とし、RAMは4GB。ストレージはG6同様の256GB/SATA接続SSDで、バッテリー駆動時間は約9.5時間となります。

最上位には"スペシャルCPU" i7-10710Uを搭載

▲価格.comでの「Core i7-10710U」検索結果。現状では「激レア」と呼んでも過言ではないCPUです

今回最大の注目となるのが、最上位のG8──ひいてはそれに搭載されたCPUであるCore i7-10710U(以下、710U)です。このCPUの搭載がなぜ注目に値するか? それは現時点でインテル製モバイルノートPC向けCPUで唯一の6コア版となるだけでなく、さまざまな理由から採用機種があまりにも少ないため。

現行のインテルCPUの中でも「採用モデルのレア度は"星5"級」と言っても過言ではない存在なのです。

実はComet Lake系/TDP 15WのCore i7としては、710Uに対して通常版とも呼べる『i7-10510U』(以下、510U)があります。こちらは4コア8スレッドですが、基本クロック1.8GHz/ターボ時最高4.9GHzとクロックは高速。またインテルの参考価格は、710Uが443ドルに対して409ドルと若干安価、という位置づけです。

▲対して「Core i7-10"5"10U」の価格.comにおける検索結果は、一気に増加して109件。"7"10Uのレア度の高さが想像できます

710Uは「同じComet Lake版の第10世代i7」である510Uに比べてさえ、極端に搭載機種が非常に少ないのがポイント。例えば価格.comでCPU名検索をしてみると、510Uの搭載モデルが109件に対し、710Uはわずか14件(1月14日現在)という状態です。

710U搭載機は同サイトに未登録のメーカー直販機種もあるのですが、それでも7分の1ほどになるのですから、「大きな差」と表現しても間違いではないでしょう。

710Uの搭載PCがここまで少ない理由としては、筆者がいくつかのPCメーカー技術者から聞いた限りでは、実動時の消費電力や発熱が高めとなるため、PC設計に余裕度が求められる点、さらに加えて、現状では極端な(他のインテル製CPUに輪を掛けて)品薄である、という点などが挙げられます。

こうした事情から、現状では「710Uを搭載したPCをラインアップできること自体が一種のステータス」と言っても過言ではない状態。"スペシャルCPU"と呼んだのは、こうした事情からです。

加えてG8は、710Uを搭載機種としては現状で最軽量モデルであり、予想実売価格も現行のG8からほぼ変化なし(=710U搭載機としては異例なまでに手頃)という点もポイント。実質的な処理能力は6コア化で大きく伸びたため、お買い得度という点でも注目のモデルです。

なお、現行Gシリーズの本体デザインや各種拡張端子、さらに対衝撃性能などはそのまま継承されています。詳細に関しては、下記記事を参照ください。

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