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移植肝臓の体外保存期間が24時間→1週間へ【閲覧注意な画像あり】

ドナー肝臓を灌流装置に接続している外科医 Image: USZ

人体から摘出された肝臓の体外保存期間は、従来の技術ではせいぜい24時間ほどでした。しかし、チューリッヒ大学病院、スイス連邦工科大学チューリッヒ校、Wyss Zurichそしてチューリッヒ大学からの科学者たちのグループが開発した新たな灌流装置は、その限界を1週間へと延ばすことに成功。しかも、その間に傷んだ臓器を回復して移植に備えられるのです。

驚くべきは、この装置が移植用として適さなかったであろう肝臓を健康体に戻せるという点で、重い肝疾患によって引き起こされた問題を治療します。同装置はすでにブタとヒトの肝臓で試されており、実践的なヒトの移植への準備を整えているところ。この研究はPierre-Alain Clavien氏とPhilipp Rudolf von Rohr氏が先導し、Nature Biotechnologyに掲載されました。

摘出された肝臓に栄養素などを注入する「灌流装置」

4年かけて作られた装置は肝臓を体外保存、研究者の言葉で言えばex vivo(エクスビボ)するのに最新の技術を使います。標準的な身体機能の中でも、血や酸素を送る、血糖値や赤血球数の管理、そして排出物を洗い流すといった機能を模倣しています。