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Apple、「WWDC 2020」6月開催を発表、今年は完全オンラインイベントに

米Appleは3月13日 (現地時間)、開発者カンファレンス「WWDC (Worldwide Developers Conference) 2020」を6月に開催することを発表した。新型コロナウィルスの感染が世界的に拡大していることから、今年は全てのプログラムをオンラインで提供する。

「Google I/O 2020」通常開催中止、オンライン開催など代替策を検討

WWDCは5日間の日程で、ここ数年はカリフォルニア州サンノゼで開催されていた。初日の最初に行われるキーノートで、秋に正式版をリリースするiOS、macOS、watchOS、tvOSの次期メジャーバージョンを発表、終了後に開発者向けプレビュー版の提供を開始する。また、期間中に100を超える技術セッション、ハンズオンラボ、コンサルテーション、ゲスト講演などが行われている。そうした現地イベントに加えて、参加申込みの抽選に漏れた開発者や米国まで来られない開発者のために、2016年から全てのセッションをストリーミングで提供している。

オンラインのみの開催になるWWDC 2020について「コンシューマ、報道関係者、そして開発者向けのコンテンツを満載した全く新しいオンラインフォーマットを採用します」としており、従来のオンライン提供とは異なるオンラインイベントになる模様。詳細は数週間中に、WWDC 2020のWebサイト、メーリングリスト、Apple Developerアプリなどを通じて提供するという。

ソフトウェアエンジニアリング担当シニアバイスプレジデントのCraig Federighi氏は「私達が取り組んできた新しいプロダクトと技術によって、WWDC 2020は大きなイベントになります」と述べている。

Appleの次期プラットフォームについては、米9to5Macなどが独自に入手したという次期iOSと次期watchOSのコードの分析から、手書き認識を含むデジタルペン機能の強化、iPadOSのマウス・サポートの向上、メッセージのメンション機能、フィットネス向けの新しいアプリ、睡眠トラッキング、国旗を題材にしたウオッチフェースなど、様々な新機能が噂になっている。また、ARMベースのプロセッサを搭載したMacに関する発表への期待も高まっている。過去に数々のApple製品に関するスクープを提供してきたアナリストのMing-Chi Kuo氏がレポートの中で、2020年の第4四半期から2021年第1四半期にARMベースのプロセッサを搭載するMacが登場する可能性を指摘したからだ。ソフトウェア開発者の対応なくして成し遂げられないプラットフォームの大きなシフトであり、本当にそのスケジュールでARMベースのMacがリリースされるなら、開発者の準備期間を考えると今年のWWDCがプロジェクト発表の場になる。

Appleは新型コロナウイルスの影響による計画変更がなかったら、今年もWWDCを米サンノゼで開催する準備を進めていた。全世界から多数の開発者が参加する現地イベント中止はサンノゼ市の関連ビジネスにも大きな影響が及ぶことから、同社はサンノゼの地域組織に100万ドルを拠出する。