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大容量と高速性を両立したリムーバブルHDD「Jaz」:スイートメモリーズ File005

今や淘汰された懐かしの記録メディアたちに光を当てるこの連載企画では、ゆるっと集めているリムーバブルメディア・ドライブをふわっとご紹介していきます。

「Jaz 1GB」は、アイオメガ社(Iomega)が開発したリムーバブルHDD。その名の通りHDDと同等の速度でデータの読み書きが可能で、とくにランダムアクセスに強く、ZipやMOなどのリムーバブルメディア、CD-Rよりも圧倒的に速いというのが特徴です。

低速で安価なメディアとしてZipは成功していたものの、PCで扱うデータが大きくなるにつれ、大容量データを短時間で読み書きできるようなメディアが求められるようになりました。

もちろん、内蔵HDDを追加する、もしくはSCSIの外付けHDDを増設するといった方法でもいいのですが、容量が足りなくなるたびにHDDの増設や交換をするのも面倒ですし、何より、保管にも設置にも場所を取るのがいただけません。

そこで開発されたのがJazです。これはHDDのプラッターだけをカートリッジ化して交換できるようにしたリムーバブルHDDで、通常のHDDと比べ小型で場所を取らず、同等の速度を実現したメディアとして注目されました。もちろん以前からリムーバブルHDDは存在していましたが、コンパクトで1GBもの容量を実現しているというのがJazの強みです。

単純にリムーバブルメディアとして考えるとZipと競合しそうですが、Zipが比較的小容量のデータ受け渡しをメインとしているのに対し、Jazは大容量データを扱うバックアップなどの用途がメインとなっており、それぞれターゲットがズレていました。つまりJazはZipの後継ではなく、ラインナップの拡充用というわけです。

Jaz 1GBのカートリッジは一見すると、Zipのようなシャッターが見当たりませんが、実は側面にスライド開閉式のシャッターがあります。このシャッターをずらしてみると中身はHDDそのもので、2枚組のかなり分厚いプラッターが顔を出します。従来のリムーバブルHDDではプラッターが1枚というのがほとんどですから、2枚というのはなかなか驚きますね。

ちなみに1996年4月の「PC MAGAZINE」によると、価格はドライブが$599、メディアが$99とのこと。米国などではそれなりにシェアを持っていたようです。日本でも発売されていますが、さすがに個人で購入するには厳しい価格。それでも会社で使ってた、という人は結構いそうです。

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