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DeepMindの人工知能AlphaFoldが新型コロナの解明に挑戦

Alphabet傘下DeepMind社は、AIを使ってタンパク質の構造を見出し新薬開発に活かすAlphaFoldを開発してきた。

このたび同社はAlphaFoldを使って、新型肺炎COVID-19を引き起こすタンパク質の構造を予測。今すぐ治療法を確立できるわけではないが、研究の進展が期待される。

囲碁チャンピオンにも勝利した人工知能技術を医療目的に応用するDeepMind

DeepMindは人工知能で囲碁チャンピオンに勝利した成果で注目を集め、Google(現在はその親会社のAlphabet社の傘下)に買収されたことで知られる。人工知能技術を医療向け用途へ積極的に応用しており、AlphaFoldは遺伝子データに関する過去の研究を分析し、新たなタンパク質の構造を生成し、新薬開発に役立てるものだ。

AlphaFoldの技術は、新型肺炎COVID-19の分析にも活用されている。同社はCOVID-19を引き起こすウィルスについて、考えられるタンパク質の構造を予測したと発表した。もしタンパク質の構造が正しければ、そのタンパク質に作用するワクチンを開発できるので、医療業界へ大きなインパクトとなる。

ディープラーニングを駆使し、タンパク質の構造を予測するAlphaFold

従来の研究手法では、タンパク質の構造を見出すのに数か月からそれ以上の期間がかかっていた。より早く予測を行うため、コンピュータによる計算を採用する研究者が増えてきている。DeepMindは、膨大に蓄積されたデータに対し、深層学習(ディープラーニング)の技術を使って、素早い予測を実現した。

DeepMindによるタンパク質の構造の予測は、査読論文の審査を通過したり、実験で検証したりした段階にはない。今すぐ全てを解決する発見とは言えないが、世界中がパンデミックの影響下にある緊急事態を考えれば、医療業界にとって大きな貢献となるかもしれない。