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携帯3社の5G、予想を遥かに超える『期待はずれ』のワケ

今週、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクが続々と5Gをスタートさせる。

注目の通信料金は、NTTドコモが4Gの「ギガホ」に500円アップで「5Gギガホ」を提供。KDDIとソフトバンクは基本4Gのプランを移行させるが、5Gの料金として1000円を追加する予定だ。ただし、2年間はキャンペーンとして無料になる。

そんななか、予想を遥かに超える「期待はずれ」で終わったのが5Gのエリアだ。

ソフトバンクはスタート時は東京駅や有楽町駅周辺から始まり、他の主要駅は夏以降の展開。なぜか地方にも5Gエリアが分散している。

NTTドコモは150箇所というが、そのなかには「ドコモショップ店舗内」という「それ、Wi-Fiと一緒じゃない!」という極狭のエリアを数に入れる始末。しかも、エリアマップではなく、スポット一覧として紹介されていた。実際、都内のスポットを巡ってみたが、オフィスエリアになっており、関係者以外は入れない場所もあった。

KDDIもエリアマップを見る限り、ごくごく一部からスタートするといった具合だ。

確かに5Gの周波数帯は、これまで携帯電話向けに使ってこなかった新しい周波数帯であり、飛びにくいという弱点があるというのはよく知られた話だ。

しかし、ここまで3社とも「やる気がない」とは思わなかった。

ただ、実際にキャリア幹部に話を聞くと、5G向けに割り当てられた周波数帯は相当、厄介なものらしい。

「28GHz帯は、当然のことながら飛びにくく面をカバーするには適さない。すでにアメリカで商用化されているが、相当、苦労している。日本で展開するとしてもスタジアムなどのピンポイントになりそう。また、3.7GHz帯においては、とにかく衛星との干渉で苦労している」(キャリア幹部)

つまり、3.7GHz帯も屋外で飛ばそうと思うと、空から降ってくる衛星の電波と干渉してしまい、エリア化するのが難しいというわけだ。そのため、ソフトバンクでは、3.7GHz帯は衛星と干渉しない屋内をメインに展開していくと見られている。

また、ソフトバンクは、4Gに割り当てられた周波数帯で、5Gスマホに5Gの電波を割り当てることができる「DSS(ダイナミックスペクトラムシェアリング)」という技術を導入することで、一気にエリア展開を広げていく考えだ。同社の宮川潤一副社長は「2020年には人口カバー率90%を達成できるのではないか」と語る。

DSSに関しては、技術的なハードルというよりも、総務省での整理が必要となり、今年中には日本国内で実用化されると言われている。

本来、5Gとして期待される速度は出そうにないが、とりあえず「スマホの画面を見たら5Gと表示されている」という場所は一気に広がりそうだ。

KDDIも2022年3月末までに全国で2万を超える5G基地局を設置するというが、そのなかには4G基地局の活用も含まれる見込みだ。

NTTドコモは当面、総務省から与えられた5G向け周波数帯でエリアを広げていく計画だ。

次の盛り上がりは9月にやってくる

ただ、5Gスマホは今週からGalaxy S20やAQUOS R5G、4月以降にはXperia 1 IIなど続々と登場するが、5Gエリアを実感できる場所が少なすぎて、「5Gスマホを急いで買う必要はない」という状況となっている。

端末の魅力を期待はずれのネットワークが足を引っ張っている感が否めないのだ。

本来であれば、7月に東京オリンピック・パラリンピックが開催され、会場周辺が5Gエリアになっているであろうから、「5Gスマホを片手にオリンピック観戦をする」という楽しみもあったのだろうが、肝心の東京オリンピック・パラリンピックの開催が延期されたことで、これまた5Gスマホを買うキッカケがなくなろうとしている。

きっとキャリアも、東京オリンピック・パラリンピック向けのエリア整備にも力が入らないのではないか。

そんななか、期待したいのが毎年9月に発売されるiPhoneの新製品だ。

今年、もし5Gに対応するとなると、各社とも「うちの5Gネットワークなら、こんなに高速でiPhoneを使えるようになる」「うちの5Gネットワークなら、どこでもiPhoneが5Gで使える」とアピールしたくなるはずだ。

いまでも3社で同じ「AQUOS R5G」を販売することになっているが、やはり、iPhoneというわかりやすい機種、ユーザーの母体数が多い端末が、同時に発売になることで、一気に5Gエリア競争に突入するのではないか。

iPhoneというキャリアで差別化ができない端末となると、否応なしに「エリア」が勝負の軸になってくる。

扱いにくい5G向け周波数帯で強引にエリアを広げてくるのか、それとも一気に4G向け周波数帯で5Gスマホに対応するDSSを仕掛けてくるのか。