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各国発「手洗い動画」世界に拡散 キング・カズも登場

新型コロナウイルスの感染が世界で拡大する中、感染を防ぐために一人ひとりが手洗いなど衛生的な行動を取ることが求められている。手洗いのポイントをわかりやすく伝える動画も国内外で拡散。専門家は「手洗いは感染予防に有効。動画は若い人に情報が伝わりやすい利点がある。ぜひ活用してほしい」と話している。

(藤原由梨)

若い人も意識をもって

新潟大大学院医歯学総合研究科の斎藤玲子教授(公衆衛生学)は、私たちが今できる最大の感染予防は手洗いだと指摘する。

「ウイルスの飛沫感染予防に有効なマスクも完全な防止策ではないうえ、現時点では手に入りにくい。手洗いは接触感染予防に役立ちます。ウイルスに触れた手で口や鼻、目を触ることはリスクとなるため手洗いが大事です」

東京都や大阪府などの都市部では、感染経路が不明なケースも増えている。そういった中で、「感染している人もしていない人も自分と他人を守るために手洗いの重要性について意識を高く持ってほしい」と強調する。

また、斎藤教授は「固い情報にあまり触れない若い世代に、予防対策の情報が届いていないように見える」と指摘。国内外で多様な動画が拡散されている事例を参考に「例えば若者に人気のユーチューバーの人たちに手洗いなどの意味や、やり方を呼びかけてもらえれば、手洗い励行が浸透するのでは」と期待を込めた。

アジアから広まった

手洗い動画はまず、アジアから広まった。ベトナム保健省は2月に歌とアニメ映像を組み合わせた動画を動画投稿サイト「ユーチューブ」に配信した。ベトナムのヒット曲の替え歌で、「コロナ、コロナを撃退するぞ」と、しっかり手を洗うことや目鼻口を触らないことなどを強調する。印象的なメロディーに乗って、感染防止のメッセージを伝えるこの動画は欧米のメディアで好意的に取り上げられ、世界に拡散した。

この曲に合わせて手を洗うしぐさをするダンスをショート動画配信アプリ「ティックトック(TikTok)」に投稿することもベトナムを中心にアジアの若者らに流行した。国連児童基金(ユニセフ)もティックトックに投稿されたベトナムの人気ダンサーの手洗いダンス動画をツイッターで共有している。

また、タイの鉄道会社の従業員が自作の歌に合わせて制服姿で踊り、手洗いやマスクの着用を呼びかける動画もネット上で話題になった。

大手前大の谷村要准教授(情報社会学)は手洗い励行のメッセージが動画で広まっている現象について「動画配信サイトは動きを伝えるのには最適なメディア。手洗いのまねのしやすさが動画の拡散につながったのではないか。多くの人とつながっている感覚も得られる」と指摘する。

森田知事も配信

日本でも自治体を中心にコロナ啓発動画が数多くアップされている。東京都、神奈川県、奈良市などに加え、千葉県は3月5日、ユーチューブに森田健作知事と県のマスコットキャラクター、チーバくんが登場する啓発動画をアップした。

手を濡らすところから始まり、せっけんを手のひら、手の甲に広げて指先や爪まで丁寧に洗っていく映像とともに、森田知事がゆっくりと聞き取りやすい動作説明のナレーションを乗せている。

歌は流れない。派手さはないが正確な手順が身につく仕組みだ。

ただ、再生回数は約2千回にとどまっている。アジア発の動画に比べ、日本発の動画はそれほど話題になっていない理由について谷村准教授は「1月末には国内初感染者が出ていた。世間の空気として、再生回数が上がりそうなポップな動画を作りづらかった可能性がある」と推測する。

それでは、コロナ感染の終息が見えない中、今後どのような手洗い動画が人々に訴えかけ、行動を促すことができるだろうか。

谷村准教授は、サッカーJリーグ1部(J1)横浜FCが写真共有アプリのインスタグラムに投稿したカズこと三浦知(かず)良(よし)選手らの感染予防動画を評価する。

三浦選手がバスローブのくつろいだ姿で、手洗いにかける時間としてちょうどいいとされるハッピーバースデーを歌いながら手を洗っている。

「非常時だという空気でストレスがたまる今、日常的な楽しさ、生活感のある動画が一つの実践例になるかもしれない」と話した。