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Googleマップ「地図改善」への戦い ジェン・フィッツパトリック氏語る

Googleマップ・シニアバイスプレジデント、ジェン・フィッツパトリック氏

2020年2月6日、Googleマップがスタートして15年が経過した。世界中の人々がPCで、スマホで、自動車の中で利用し、筆者もお世話にならない日はない。

Googleマップはこの15年でどのような進化を遂げたのか? そして、これからどのような方向へ向かうのか? Googleマップ・シニアバイスプレジデントのジェン・フィッツパトリック氏に聞いた。

「モバイル化」ですべてが変わった

2005年のGoogleマップには「印刷」ボタンが表示されていたことを、覚えているだろうか?

「15年前に旅行する時、我々は地図を紙で持ち歩いていました。Googleマップが始まっても、最初のうちは印刷して持ち歩いていましたよね。2005年のGoogleマップには『印刷』ボタンが大きく表示されていました。

家を出る前には運転ルートを印刷し、それを助手席において出かけたものです。でも、今は違います。2008年に携帯電話への対応を始めたことが、きっかけです。ポケットにはいった携帯から、世界をナビゲートするきかっけをつくりました。このことが、Googleマップを本質的に変えてしまったのです。

最初は自動車での移動ルート検索が中心でしたが、歩行ナビや乗り換え案内、自転車にスクーターや自動車などのシェアリングサービスへと広がりました。みなさんが期待することは、静的な交通情報ではなくなっています。

『いつ電車が来るのか』『どのくらい待たないといけないのか』という現在必要な情報です。以前はGoogle検索に『レストランの名前』を入力していましたが、今はもっと長く、複雑な質問をするようになっています。『このホテルの近くで最高のラーメン屋さんは?』『そこへ行くための道のりは?』『そこではなにを選ぶのが最高?』といったようにです。

その場所がいつ混んでいて、どのくらい静かなのか、という情報も求められるようになりました」(フィッツパトリック氏)

実際、Googleマップほど、スマートフォンの登場で価値が大きく変わったサービスも少ないと感じる。スマートフォンが起こした変化は、それまで「現地に行く前」に行っていた検索行動を「現地にいくまで」に行うことに変え、さらには「興味を感じた瞬間に行うこと」に変えた。移動中に情報を得るようになった結果、人々にとっての情報の価値は大きく変わり、情報産業にとっての価値も変わった。

現在のGoogleマップは、経路を検索するだけのものから「気になる場所がどうなっているのか」を探し、そこへ行く手段を探す道具へと変わっている。

最初は自動車での移動ルート検索が中心でしたが、歩行ナビや乗り換え案内、自転車にスクーターや自動車などのシェアリングサービスへと広がりました。みなさんが期待することは、静的な交通情報ではなくなっています。

『いつ電車が来るのか』『どのくらい待たないといけないのか』という現在必要な情報です。以前はGoogle検索に『レストランの名前』を入力していましたが、今はもっと長く、複雑な質問をするようになっています。『このホテルの近くで最高のラーメン屋さんは?』『そこへ行くための道のりは?』『そこではなにを選ぶのが最高?』といったようにです。

その場所がいつ混んでいて、どのくらい静かなのか、という情報も求められるようになりました」(フィッツパトリック氏)

実際、Googleマップほど、スマートフォンの登場で価値が大きく変わったサービスも少ないと感じる。スマートフォンが起こした変化は、それまで「現地に行く前」に行っていた検索行動を「現地にいくまで」に行うことに変え、さらには「興味を感じた瞬間に行うこと」に変えた。移動中に情報を得るようになった結果、人々にとっての情報の価値は大きく変わり、情報産業にとっての価値も変わった。

現在のGoogleマップは、経路を検索するだけのものから「気になる場所がどうなっているのか」を探し、そこへ行く手段を探す道具へと変わっている。

現在、Googleマップのアプリの下部にはさまざまなタブがあり、目的地の検索以上に活用できる工夫がされている。「周辺のスポット」では「テイクアウト」「ATM」など最寄りの情報検索、「通勤」では勤務先までの交通状況、「保存済み」ユーザー自身が作成したリストや予約した場所、タイムラインのソースを基にした「訪問れた場所」、「地図」にはこれまでマイマップなどで作成した地図を確認できる

ユーザーが店など、各地点に関する情報をアップロードするようになったことで、Googleマップはある種の「SNS」化した部分がある。コミュニティガイドの質によって、その場所での過ごし方の質は大きく変わり、人々の検索体験もリッチなものになる。

「私たちの究極の目標は、すべてを学び、理解することであり、現実の世界について知ること」

フィッツパトリック氏はそう説明する。行き先を検索することからスタートしたサービスだが、「行き先を知るとはどういうことなのか」を突き詰めた結果、「周囲のすべてを学ぶ」ことがGoogleマップの目標になった。そしてその結果として、自ら情報を集めつつ、人々からも自発的に情報がアップロードされる場所へと変わっていくのは、ある意味で必然だったのだ。

地下鉄の出口を出て、目的地の方向がわからない場合、ライブビューが便利だ。ストリートビューの画像、機械学習、スマートフォンのセンサーを組み合わせ、周囲の風景に拡張現実のナビゲーションを重ねて表示する ※GIFアニメが正しく表示されない場合は、オリジナルサイトをPC表示にしてご覧ください

地図の「信頼性」「使いやすさ」を担保する終わらない戦い

情報は信頼できるものでないといけない。ユーザーから集められるロケーションに関する情報は、時には広告目的で内容がゆがめられる。グーグルのネット検索がジャンクウェブによる過剰なSEOとの戦いに直面しているように、Googleマップも、ユーザー投稿情報の信頼性確保、という課題を抱えている。意図的なものだけでなく、情報の鮮度などによって、結果的に「正確でない」情報が出てくることもある。

「私たちは、地図に表示する情報が可能な限り高品質で正確であることを確認するために、多くの時間を費やしています。マップを作成する方法と同様に、マップに入ってくる情報の信頼性をどのように判断するのか。答えは1つではありませんが、さまざまな情報源を使用し、可能な限り正確を期します。場合によっては、複数の異なるユーザーからの類似の情報を探して、情報の確かさを確認します。多くの場合、ストリートビューの画像など、複数の情報がありますから。また、不正確または不適切と思われる何かを見た場合には、我々にお知らせください。そうやってお互いに協力し合って改善していくことで、データの質を高めることができます」(フィッツパトリック氏)

どのような情報が求められるのか、その地域でどのような地図が見やすいのか、ということは、国や地域によって異なる。グーグルは「グローバル」なサービスであるが、使う人々は「ローカル」な地域に住んでいる。使いやすさは「情報が正しいと感じる」ことにもつながる。各地域に対する最適化をどう考えているのだろうか?

「地域最適化は重要な課題です。東京にGoogleマップチームを置く理由の1つは、東京から地図に関する多くの洞察が得られることです。なにが機能していてなにが機能していないのか、確かめることができます。東京は世界で最も複雑な都市環境の1つですが、世界の他の多くの地域でも活かせる改善についてのインスピレーションの源として、本当に役立っています」

最近の改善では「駅の出口情報」がより目立つデザインで、表示されるようになった。また、時間ごとの混雑状況も確認できる

グーグルは世界中からさまざまな知見を得ている。地図に対する要求が複雑で高度である東京からの知見は、特に重要なものだ

「『駅の出口情報』は、日本から得られた知見のひとつです。多くの国では駅への出口は明確なのですが、日本では、間違った出口に出ると、ひどく回り道になります。非常に複雑な歩行経路を理解するため、現在、これまでにない方法で地上と地下の両方の『標高』を認識するようになっています。こういう情報を正確に表示することは、特にその地域に詳しくない人々にとって重要です。私たちは、人々にとって関連性が高く有用な情報を素早く示すことを目指しています。地図の表示言語を変えられるのはそのひとつですが、最近、翻訳機能を追加して、地元の人からの道順を尋ねられるようにしました。時にはその方が有用です」