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米国の宇宙開発に新時代、スペースXの初有人飛行が来月実施

NASAは長年の間、米国人宇宙飛行士の打ち上げを、ロシアの宇宙船ソユーズに頼ってきたが、その時代が間もなく終わろうとしている。4月9日にロシアのカザフスタンで実施された打ち上げが、NASAがロシアに依頼する最後の有人ロケット打ち上げになる見通しだ。

早ければ来月にはスペースXのクルードラゴンが、米国の大地から宇宙飛行士を載せて飛び立つことになる。

9日にカザフスタンから発射されたソユーズには、2人のロシア人宇宙飛行士と、NASAのクリス・キャシディ宇宙飛行士が搭乗している。彼らは6時間をかけて国際宇宙ステーションISSにたどり着き、そこで6ヶ月間を過ごす予定だ。

今回の打ち上げの準備は、新型コロナウイルスの感染拡大のタイミングと重なった。クルーたちは数週間の隔離生活を送り、検査で陰性であることを確認の上で、ISSに向けて旅立っだ。

「人類の宇宙に向かう意志は、ウイルスよりも強いことが証明できた」とNASAのJim Bridenstineはツイッターに投稿し、「今回の打ち上げを成功に導いてくれたNASAとロスコスモスのチーム全員に感謝したい」と述べた。

世界規模のパンデミックの中で打ち上げを成功させたことは非常に意義深いが、今回の打ち上げはもう一つの点で、重要な意義を持つものになった。これまで10年近く続いてきた、NASAのロシアへの依存が、終了を迎えることになるのだ。

2011年7月にスペースシャトルが引退して以来、NASAは宇宙飛行士1人につき8600万ドル(約9.3億円)を支払い、ロシアのソユーズ宇宙船に打ち上げを頼んできた。ソユーズは35回の打ち上げで、合計38人の米国人を宇宙に送り込んだ。米国が支払った費用の合計は30億ドルを突破している。

しかし、間もなく米国の民間企業2社が、より安い費用で有人飛行を実施しようとしている。スペースXはクルードラゴンを用いた初の有人打ち上げを、5月後半にフロリダのケープカナベラルで実施する予定だ。

スペースXの競合のボーイングも、CST-100 Starlinerを用いた有人飛行を近い将来に実施する。

宇宙飛行士1人につき60億円の打ち上げ費用
これらの2社は合計80億ドル近い資金をNASAから与えられ、打ち上げの準備を進めてきた。スペースXとボーイングに与えられた予算はそれぞれ、31億ドルと48億ドルとなっている。ただし、これらの2社の打ち上げコストはロシアのソユーズを下回り、クルードラゴンの場合は1人あたり5500万ドル(約60億円)、Starlinerの場合は7000万ドルとされている。

NASAがこの2社に対する投資を回収するのは、当面先になりそうだが、重要なのは米国が自国のテクノロジーで、宇宙飛行士を宇宙に送り出すことだ。オバマ政権が2010年に策定した商業乗員輸送開発プログラム(Commercial Crew Development)が、ようやく実を結ぶことになる。

ただし、今回をもってNASAとソユーズの関係が、完全に終わる訳ではないようだ。NASAの広報担当は、WIREDの取材に、「現在もロスコスモスとの間で追加の打ち上げに関する協議を進めており、我々は今後もロスコスモスを含む世界のパートナーたちと、共同で宇宙開発をおこなっていく」と話していた。

それでも、ISSへ向かう有人飛行をソユーズが独占していた時代が終了を迎えることは、ほぼ確実だ。有人宇宙ロケットの打ち上げを、ロシアに頼るしかなかった時代が終わり、米国の宇宙開発は新たな時代を迎えようとしている。


2020-04-11 19:06:29



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