世界の感染者数が180万人を超え、死者数も11万5000人超に上っている新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)について、世界保健機構(WHO)のテドロス・アダノム・ゲブレイェソス事務局長は「2009年のインフルエンザ大流行より、致死率が10倍高い」と、危険性を改めて示しました。また、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)から回復した人について、免疫があるかどうかについてもまだはっきりとした結論は出ておらず、事態の収束まではまだ時間がかかることを示唆しています。
ジョンズ・ホプキンス大学のCOVID-19ダッシュボードによると、2020年4月14日9時25分時点の集計で感染者数は世界で191万8855人、死者数は11万9588人となっています。
ダッシュボードによれば、回復者数は44万8998人とのことですが、WHOで緊急事態プログラムのエグゼクティブ・ディレクターを務めるマイク・ライアン博士は「COVID-19から回復した人が再感染する可能性があるかどうか、という質問に対する答えは、今のところ『未知数』です」と、回復したから安全ということではないという見方を示しました。
先日、中国・復旦大学のチームにより、COVID-19からの回復者のうち、3分の1で抗体レベルが低く、中には検出可能な抗体反応を得られない人もいたという研究が発表されました。チームは「査読を経たものではない」と前置きしているものの、WHOのマリア・ファンケルクホーフェ博士は「患者によって免疫力のレベルが異なることを示唆するものである」とこの研究について触れ、強い抗体反応を示した人がいても「その抗体反応が実際に免疫力を意味するかは別問題です」と語りました。
新型コロナウイルス感染症から回復した人のうち3分の1で抗体レベルが低いという報告 - GIGAZINE
2020-04-13 21:44:28