ここ数年、デスクトップPCやノートPCに搭載されるCPUのコア数は目に見えて増加傾向にある。メインストリームCPUの上位モデルが4コア/8スレッドだった時代も今は昔、最近は6コア/12スレッドを超えて、8コア/16スレッド構成のCPUもすっかり珍しくなくなってしまった。
多コア化と性能の底上げに伴い、CPUの発熱が増大するのは当然の流れとも言えるが、ハイエンドPCでは空冷クーラーよりもオールインワン水冷ユニット(簡易水冷)、あるいは本格水冷を導入するユーザーが増えてきている印象だ。そのような潮流もあって、現行のオールインワン水冷ユニットは選択肢が多く、導入の手軽さと高い冷却力で人気が高い。
NZXTは独特のモダンなビジュアルを採用した水冷ユニット「Kraken」シリーズを早い段階から市場に投入することで、この分野に関して鉄板と言えるほどの人気を集めているPCメーカーだ。
そんなNZXTが2月にリリースした最新モデル「Kraken Z63」は、水冷ヘッドに2.36インチのLCD液晶モニターを採用。ポンプ構造を刷新して冷却能力を高めるとともに、ビジュアル面の表現力も強化したことで、新たな定番商品となるだけのポテンシャルを十分に備えたプロダクトと言っていいだろう。本稿では「Kraken Z63」のサンプルを借り受け、専用ユーティリティー「CAM」と組み合わせた活用方法、冷却性能などを検証している。
2020-04-24 20:31:35