テスラはこの3月、完全自動運転(FSD)オプション購入者を対象とする早期アクセスユーザー向けに信号機と一時停止標識を認識し適切に対処する機能を提供開始しました。この機能はいまもベータ版であることに変わりありませんが、テスラは今週、対象となるテスラ車を米国内のより多く車両に拡大して順次配信し始めています。この新機能は、AutoSteer(自動操舵)機能とTraffic-Aware Cruise Control(交通量検知クルーズコントロール)機能を有効にしている際に、Stopping at Traffic Lights and Stop Signs機能が有効となり、車道用信号機および一時停止標識を認識してテスラ車を停止するまで減速します。
またこの機能は信号機が点灯していない場合でもそれを認識して自動的に減速し、画面に表示される赤線で停止することをドライバーに予告します。したがって信号機が故障していたり停電の際は不用意に交差点に進入することはありません。車両が赤線で停止しようとするとき、ドライバーは安全を確認のうえでギアセレクターボタンを押すか、アクセルペダルを短く踏むことで再び通常速度に戻ります。
なお、テスラはこの機能がすべての道路環境で機能するわけではないと取扱説明書に記しています。従ってドライバーは常に前方を注視し、いつでもブレーキ操作などができる状態でいる必要があります。ただ、他のテスラ車での走行データなどが蓄積される共有されるにつて次第に走行できる範囲が広がり、交差点での減速の頻度も改善されていくとのこと。
信号機、道路標識のデザインや形状は国によって異なるため、この機能はまだ米国内でしか提供されません。とはいえもちろんテスラは国際的な対応を進めており、自動車技術メディアのElectrekはその提供開始が夏頃になると予想しています。
2020-04-26 02:40:26