米クアルコムは新型のスマートフォン向けSoCとなる「Snapdragon 768G」を発表しました。GPU性能を強化した、ミッドレンジ端末向けのチップとなります。
Snapdragon 768Gはすでに発表済みのミッドレンジ向けSoC「Snapdragon 765/765G」のクロックアップ版ともいえる内容で、CPU(Kryo 475)の動作クロックが2.3/2.4GHzから2.8GHzに向上。これにより、15%のパフォーマンスアップを実現しています。またGPUコアにはAdreno 620を採用し、グラフィックスパフォーマンスも15%向上しています。
さらに、Snapdragon 765/765Gと同じくSnapdragon 768Gでも5Gモデム「X52 5G Modem-RF System」を内蔵し、チップ単体で下り最大3.7Gbpsの5G通信への対応を可能にします。これにより、5Gスマートフォンの製造コストの削減が期待されます。なお、5G通信機能ではミリ波とサブ6の両方をサポートしています。
その他の特徴としては、Snapdragon 768Gは120GHzでのディスプレイ駆動に対応。また、第5世代のAI(人工知能)エンジンこと「Qualcomm Artificial Intelligence」や、ゲーム環境をサポートする「Snapdragon Elite Gaming」を搭載しています。
Snapdragon 768Gを搭載したスマートフォンとしては、すでに中国Redmiから「K30 5G Racing Edition」が発表されています。ますます拡大するミッドレンジスマートフォンへの需要と、5G通信エリアの拡大により、本SoCへの高い需要が見込めそうです。
2020-05-12 02:44:59