Android向けアプリを配信するGoogle公式のアプリストアであるGoogle Play上から、2011年に登場して900万回以上ダウンロードされた最も人気なポッドキャストアプリのひとつである「Podcast Addict」が削除されました。削除理由は「政府機関や公衆衛生機関に承認されていない新型コロナウイルスに関する情報を配信しているため」です。
Podcast AddictはGoogle Play上で最も人気なポッドキャストアプリで、ダウンロード数は900万回を超え、アプリを介して20億件以上の音声データがダウンロードされてきました。Podcast Addictが配信されてから9年以上の間についたユーザー評価は50万件以上で、その平均評価は4.7と非常に高い値です。
そんなPodcast Addictの開発者であるXavier Guillemaneさんは、Googleから以下のような通知を受け取ります。通知の中には「Google Play デベロッパー販売/配布契約の第8項3条に従い、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)またはその関連用語を参照するアプリは、公式な政府機関または公衆衛生組織によって公開・委託・承認された場合にのみ、Google Playでの配布が承認されます」と、Google Playからアプリが削除された理由が記されています。なお、GoogleはGuillemaneさんに対して「アプリをストア上に戻したい場合は、COVID-19関連ワードをアプリ上から削除してください」と通知。
Podcast Addictなどのポッドキャストアプリはユーザーをポッドキャストに接続してくれるものですが、アプリがコンテンツを保持しているわけではありません。ポッドキャストアプリがコンテンツを提供する方法はウェブブラウザがユーザーをウェブサイトに接続する方法と似ています。そのため、GoogleがPodcast Addictに求めていることは、「政府機関や公衆衛生組織以外がウェブサイトやソーシャルメディア上で新型コロナウイルスに関する情報をそれらをすべて削除するようにとGoogleに要求しているようなもの」とReclaim The Netは指摘しています。
しかも、Google公式のポッドキャストアプリであるGoogleポッドキャストでは、Podcast Addictと同じように政府機関や公衆衛生組織によって承認されていない新型コロナウイルス関連の情報が多数配信されています。
2020-05-18 21:42:47