ハーバード大学医学大学院の研究チームが行った、アカゲザルにプロトタイプのDNAワクチンと新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を接種させる実験により、ワクチンがアカゲザルをSARS-CoV-2から保護することが確認されました。これにより、人に対しても有効な新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のワクチンが開発されるとの期待が高まっていると報じられています。
ハーバード大学医学大学院の医学教授で、ベス・イスラエル・ディーコネス・メディカル・センターのウイルス学・ワクチン研究センター長でもあるDan H. Barouch氏らの研究チームは、2段階の実験によりワクチンがSARS-CoV-2からアカゲザルを保護することを確認しました。
最初の実験では、SARS-CoV-2に感染したアカゲザルが抗体を作るかどうかを確認するため、ワクチン未接種のアカゲザル9頭にSARS-CoV-2を感染させました。その結果、アカゲザルは肺炎など中程度のCOVID-19の症状を呈しました。アカゲザルは数日でCOVID-19から回復したため、研究チームがアカゲザルの抗体レベルを検査したところ、回復したアカゲザルはSARS-CoV-2に対する抗体を発現していたことが確認されました。
2020-05-20 21:06:02