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Googleがスマートグラス開発企業のNorthを買収、2020年に登場予定だった「Focal 2.0」の発売は中止に

2020年6月30日、Googleはカナダのウェアラブルデバイス開発企業「North」を買収することを正式に発表しました。NorthはAlexa搭載スマートグラスの「Focal 1.0」を開発・発売しており、Googleと合流して人々の生活に密着したデバイスの開発に関わるとみられています。

カナダのキッチナーに本拠を置くNorthは2012年にThalmic Labsという企業名で創業され、当初はジェスチャーを利用してさまざまなデバイスの操作を行うスマートバンド「Myo」を開発していました。社名をNorthに変更して以降はスマートグラスの開発に注力しており、2019年にはNorth初のスマートグラスである「Focal 1.0」を発売。Focal 1.0はBluetoothを介してユーザーのスマートフォンなどと接続し、Uberなどのアプリケーションを利用可能でした。

Focal 1.0はフレームから映像をレンズに投射する構造でしたが、フレームやレンズなどの外観は普通のメガネとそれほど違いがなく、発表後にメディアから注目を集めました。しかし、999ドル(約10万7000円)と高めの価格もあって売れ行きは好調ではなかったようで、Focal 1.0は発売から1カ月以内に599ドル(約6万5000円)まで値下げされています。

今回の買収について、Googleのデバイス&サービス部門の上級副社長であるリック・オスターロー氏は、「彼らは強力な技術基盤を構築しており、Northが便利なデバイスとサービスを開発する私たちの幅広い取り組みに参加することに、私たちはワクワクしています」とコメント。買収金額などの詳細については触れていませんが、Northは現在の拠点と同じキッチナーのGoogleチームと合流するそうです。

Googleは町中を歩く際に役立つスマートフォンのマップや、キッチンで料理をする際にレシピを確認できるタブレットなど、人々の日常生活をサポートするデバイスやサービスの開発に努めてきたとのこと。テクノロジーが人々の日常生活に溶け込み、生活を便利にする形態を「アンビエントコンピューティング」とオスターロー氏は呼んでおり、「Northの技術的な専門知識が、ハードウェアの取り組みとアンビエントコンピューティングの未来へ投資を続ける上で役立ちます」と述べました。

Northは2020年中に次世代スマートグラスの「Focal 2.0」をリリースする予定だと報じられていました。Focal 2.0の発表に合わせてFocal 1.0の発売は終了していましたが、Googleに買収されたことによってFocal 2.0のリリースは中止となっています。

また、Focal 1.0のサポートも2020年7月31日で終了することが決定しており、7月31日以降はFocal 1.0を使用したりNorthのアカウントにアクセスしたりできなくなるとのこと。Northは6月30日から、Focal 1.0を購入した人に向けた商品代金の払い戻しを行う予定です。

スマートグラス業界は当初想定されていたほど大きな市場にはなっておらず、Northは2019年に150人の従業員を解雇するなど苦しい状況が続いていました。Northは今回の買収について、「Googleとの提携が、私たちが共有するビジョンを大幅に前進させることが明らかになりました。この買収はNorthにとって適しており、重要なのは私たちがウォータールーのキッチナーにとどまることです」とコメントしています。

Googleは自社製スマートグラスのGoogle Glassを展開していますが、記事作成時点では物流・製造・フィールドサービスといった業種のエンタープライズ向け製品として開発されています。一般消費者向けのスマートグラスを開発してきたNorthを買収したことで、Googleが再び消費者向けのスマートグラス開発に着手するかどうかは、記事作成時点では不明です。