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このサイズでこの機能、史上最強の編集コントローラ「Loupedeck CT」

最近ロケで撮影する時間が大幅に減り、そのぶんデスクでの作業時間が増えているカメラマンやビデオグラファーにとって有効な時間の使い方の1つは、アーカイブや未整理の素材の山に埋もれていた宝を掘り出し、それを使って編集技術を磨くことだろう。少し前にリリースされたLoupedeck CTというデバイスは、その編集作業をさらに楽しくしてくれる。コントローラもプロファイルもカスタマイズでき、よく使われている編集アプリのほぼすべてで動作するため、コンピュータで行う作業自体が全体的により簡単で便利になる優れものだ。

製品の概要

Loupedeckはクリエイター向けの専用ハードウェアコントロールサーフェスを専門に開発しており、その新製品にして最上位の編集パネルがこのLoupedeck CTである。Loupedeck CTはほぼ正方形で、装備されているハードウェアコントロールオプションの数を考えれば、驚くほど薄くて軽い。サーフェス本体には、感触が良く回すとクリック感があるノブが6個、カラーバックライト付きの正方形ボタン12個と円形ボタン8個が配置されている。さらに、タッチパネルディスプレイを備えた大型の中央コントロールダイヤルと、その上部に4個×3個のタッチスクリーン式ボタンが並んでおり、それぞれのボタンを押した時の振動フィードバックもオプションで用意されている。

Loupedeck CTは、付属のUSB-Cケーブル(最新のMacBookを使用している場合は、アダプターかUSB-C to USB-Cケーブルが必要)を使って接続し、動作に必要な電源もここから供給される。背面には小さなゴム製のパッドが付いているため、机やテーブルの表面で滑ることはない。

Loupedeck CTを初めてセットアップする時は、ルーペデックのウェブサイトからソフトウェアをダウンロードする必要がある。ソフトウェアをインストールすると、セットアップウィザードが開き、接続されたLoupedeck CTハードウェアが認識されて、デバイスに表示される構成のオプションが表示される。Loupedeck CTには、よく使われている編集ソフトウェアのプロファイルがいくつかデフォルトでプリインストールされていてすぐに使える状態になっており、使いたいソフトウェアを開くと自動的にそのプロファイルに変更される。

さまざまな編集ソフトウェアに対応していて本当に素晴らしいのだが、1つ特記すべき、そしてやや残念な点は、Lightroom CCが使えないということだ。これはLoupdeckの落ち度ではない。AdobeがLighroom CCのアーキテクチャを変更したため、Loupedeck CTと高度に統合させることを可能にするプラグインがLightroom CCでは使えなくなってしまったのだ。しかしLoupdeck CTでは、Lightroom Classicのプロファイルが今でも利用できる。Lightroom Classicでは前述のプラグインが十分にサポートされているためだ。そのためユーザーは、引き続きLoupedeck CTから自分のライブラリにアクセスして、編集することができる。また、Loupedeck CTを使用してLightroom CCをコントロールすることも可能だ。ただし、基本的にはキーストロークとキーボードショートカットが再現されたプロファイルをダウンロードするか、独自のプロファイルを作成する必要がある。しかし、Photoshop、Photoshop Camera Raw、Lightroom Classicのプロファイル使用時のような柔軟な操作性は得られない。

その点を別にすれば、Loupedeck CTにはプロのクリエイターが使いたいと思うクリエイティブソフトウェアほぼすべてのプロファイルが用意されている。また、デフォルトのシステムソフトウェア設定は、コンピュータで画像、動画、音声の編集を行っていない場合でも非常に便利である。例えば、筆者は仕事で頻繁にスクリーンショットをキャプチャするのだが、そのための簡単なワークフローや、文字起こし中に音声再生をコントロールするワークフローを設定するのにも、Loupedeck CTは非常に便利だ。

上記で簡単に触れたが、Loupedeck CTのデザインには一目で引きつけられる。なぜなら、Loupedeckが公表していたマーケティング用の情報や画像を基に予想していたものより、はるかに小さく感じるからだ。平均的なキーボードよりわずかに高く、縦横の長さは同じくらいで、机の上では小さなマウスパッドや大きなトースト1枚分ほどのスペースしか取らない。そのコンパクトなスペースの中に、多くの物理的なコントロールが配置されているのだが、ソフトウェアを使用することで、それぞれのコントロールの機能をさらに拡張させることも可能だ。

わずかにラバー加工を施したマットブラックの仕上げは、見た目も触り心地も良い。また、どのコントロールにも、使用時の触覚フィードバック体験に多くの配慮がなされているようだ。ノブを回した時のカチッという音から、何かを一段階増やしたことがわかり、大きなダイヤルの滑らかなアクションはアナログ感があり楽しめる。ボタンはすべて深いクリック感があって、押している感覚がしっかり伝わってくる。また、タッチスクリーンボタンを押すと、かすかに「ブン」と鳴る振動フィードバックが指先に非常に心地よく伝わり、タッチスクリーンボタンを分離する隆起部分もあるおかげで、慣れてしまえば手元を見なくても指先の感覚だけでLoupedeck CTを使用できるくらいだ。各ノブはクリック可能なボタンとしても機能する。また、中央にある大きなダイヤル上面のタッチスクリーン円形ディスプレイでは、さまざまなソフトウェアボタンやスクロールリストを使用してカスタム設定できる。

Loupedeck CTはそのコンパクトさにもかかわらず、壊れやすい感じはまったくせず、品質への安心感を与えてくれる適度な重量感がある。レイアウトについて言えば、キーボードに似た長方形型のLoupedeck+と比較すると、正方形のデザインに合わせなければいけない分だけ若干の妥協が感じられる。これは短所かもしれないが、同時に、キーボードの横に置いて使いやすいという長所でもある。

結論として、Loupedeck CTのデザインはさまざまな配慮が随所に感じられる考え抜かれたデザインだと思う。クリエイティブソフトウェア用の非常に優れた物理コントロールを提供しつつも、デスク上で占めるスペースはPalette(パレット)のモジュール式コントローラでLoupedeck CTと同じ機能を組み立てる場合よりもはるかに少なくて済む。

機能

Loupedeck CTの最大の強みはそのプロファイルにある。このプロファイルがあるおかげで、箱から出して接続するだけですぐにお気に入りのソフトウェアを使って素早く効率的な編集作業を開始できる。各プロファイルはそれぞれのソフトウェアで最適だとされるデフォルト設定になっている。しかし、その標準的な設定が自分には合わないと感じる場合は、いつでも納得いくまでカスタマイズして微調整できる。

Loupedeck CTのソフトウェアでは、カスタマイズや独自のツールセットの追加をドラッグアンドドロップで行えるため、いろいろな設定を試しながら使い方を素早く習得することが可能だ。何がどこにあるのか、どのようにネストされているかのロジックを理解するのに少し時間がかかったが、試しにいろいろいじって少し遊んでみるとその仕組みがよく理解できる。

同様に、Loupedeck CTではインターフェイスに色分け階層システムを使用しているため慣れるまで少し時間が必要だが、最終的にはLoupedeck CTの操作に便利な視覚的ショートカットとして使えるようになる。ワークスペース全体を制御するボタンとライトは緑色、ワークスペース内のアクションは紫色で色分けされている。1つのアプリに複数のワークスペースを設定できるため、特定のタスクを実行するための仮想ツールボックス全体を保存しておくことができる。

Loupedeck CTはこのように、圧倒感を与えないシンプルな設計でありながら、上級プロも満足のコントロールオプションを実現する豊富で複雑な機能を備えている。前述したように、すべてはカスタマイズ可能であり(ナビゲーション上の理由から再マップできない「o」ボタンのようないくつかのボタンを除く)、プロファイルをエクスポートして複数のマシンで共有または使用することもできる。またプロファイル(他のユーザーが作成したものを含む)をインポートして、新しいワークフローやソフトウェアを素早くセットアップすることも可能だ。