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人が多いほど助けなくなる「傍観者効果」が人間以外で初めて確認される

何か事件が起こった時に、自分以外に傍観者がいると率先して行動を起こさなくなるという集団心理を傍観者効果と呼びます。この傍観者効果が人間以外で初めて観察されました。これにより、傍観者効果が人間特有のものではないことが示されています。

傍観者効果は、1964年に発生したキティ・ジェノヴィーズ事件をきっかけに提唱されるようになりました。当時、深夜にキティ・ジェノヴィーズさんが自宅前で暴漢に襲われた時に、38人の隣人がその叫び声を聞いたにも関わらず、誰一人通報せず助けにも入らなかった事件です。

その後の研究により、「ある人がグループの一部であるとき、一人でいる時よりも助けを必要とする人を助けなくなる」「これは責任の分散によるものであり、グループが大きくなるほど一人一人の『助ける義務』の感覚が薄くなる」ということが示されました。

このような傍観者効果が人間以外で初めて確認されたと、2020年7月8日のScience Advancesで論文が発表されました。

研究を行ったのはシカゴ大学の神経生物学者であるペギー・メイソン氏ら研究チーム。研究者たちはラットを小さなデバイスで拘束し、周囲のラットがそれに対してどう反応するかを観察しました。この時、ラットを助けない「傍観者」となるグループを作成するため、一部のラットには抗不安薬が与えられました。そして、傍観者を作った上で、投薬が行われなかったラットが窮地にあるラットを助けるかどうかが観察されました。

研究者によると、傍観者に囲まれたラットは、必ずしも窮地にあるラットを見捨てるわけではなかったとのこと。興味深いのは、実験の初日は多くのラットが窮地にあるラットを助けようとしましたが、周囲が無関心であり助力が得られないため、数日たつとラットは助けようとすることをやめたそうです。

そして、傍観者がいる中で捕らわれのラットを助けたラットは、単身で実験すると助けないこともあると示されました。これは「オーディエンスを失ったため」だとメイソン氏はみています。

メイソン氏は傍観者効果が人間特有のものではなく、哺乳類の遺伝子の一部であると述べています。この研究結果を踏まえ、ジョージ・フロイドの死をきっかけに、暴力を振るう警察に介入しない「傍観者の警察」の問題は、生物学に基づく傍観者効果と介入を推奨しない警察システムの2つに原因があるとメイソン氏は見解を示しました。