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ゼロからはじめるPython 第64回 Pythonで最も使われているWebフレームワーク『Flask』を10分で学ぼう

先日『2万4000超の開発者に聞いたPythonでよく使うフレームワークは?』というニュースがあり、その中で、Web開発で最も使われているフレームワークとして『Flask』が選出されていた。Flaskの使い方はとてもシンプルなので、この機会にFlaskの使い方を簡単に確認しよう。

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○Flaskのインストール

それでは、pipコマンドを利用してFlaskをインストールしよう。Flaskをインストールするには、コマンドラインから以下のコマンドを実行する。なお、今回は、原稿執筆時点で最新版だった1.1.2を利用する。

$ pip install -U flask===1.1.2

○Flaskの基本を確認しよう

FlaskはとてもシンプルなWebアプリケーションフレームワークだ。Flaskを使うと、とても手軽にWebアプリを開発することができる。なお、Flask自体に簡単なWebサーバーの機能が含まれているので、プログラムを実行したらすぐに、Webブラウザで動作確認ができるというのも人気の理由の一つだろう。

以下は、挨拶を表示するだけの最も簡単なFlaskのWebアプリだ。以下のプログラムを「hello.py」という名前で保存しよう。

# 必要なモジュールの取り込み
from flask import Flask

# Flaskオブジェクトの生成 --- (*1)
app = Flask(__name__)

# ルート( / )へアクセスがあった時の処理を記述 --- (*2)
@app.route("/")
def root():
return "Hello"

# サーバーを起動 --- (*3)
if __name__ == "__main__":
app.run(debug=True, port=8888)

プログラムを実行するには、コマンドラインで以下のようにコマンドをタイプしよう。するとWebサーバーが起動する。

python hello.py

次に、Webブラウザを起動して「http://localhost:8888」へアクセスしよう。次のようにHelloとブラウザ画面に表示されるのを確認できる。

プログラムを確認してみよう。FlaskでWebアプリを作成する基本手順は、(*1)の部分で指定しているようにFlaskのオブジェクトを作成し、(*3)の部分のように、runメソッドで実行することだ。

しかし、FlaskでWebサーバーを起動するだけでは意味がないので、サーバー(給仕・奉仕するもの)がどんな仕事をするのかを指定する。それが、(*2)の部分で指定しているものだ。ここでは、サーバーのルート(アドレス "/")に対するアクセスがあったときに、"Hello"という文字列を出力するようにしている。
○フォームの処理

次にWebフォームの処理方法を学ぼう。Webアプリについて学ぶ際、Webフォームからの入力をどのように扱うのかが分かると、いろいろなアプリが作れるようになる。HTMLのformタグから送信されたデータを、どのように処理するかを確認しよう。

Flaskの場合、フォームは自動的に処理され、GETメソッドで送信されたパラメータであれば、request.argsで取得でき、POSTメソッドで送信されたパラメータであれば、request.formで取得できる。

ここでは、Webフォームを利用したかけ算ツールを作ってみよう。以下のプログラムをkakezan.pyという名前で保存しよう。