ウェブブラウザ「Firefox 79」の正式版が公開されました。ページの表示速度を向上させるWebRenderのサポート範囲が拡大したほか、新たなウィンドウでリンクを開いた際に「rel="noopener"」の動作が標準となり、セキュリティが向上しています。
AMD製のグラフィックカードを搭載したPCでWebRenderが有効に
WebRenderはGPUを利用してウェブページのレンダリングを支援する機能で、Firefox 67で導入されて以降、徐々に対応範囲が広がっていますが、Firefox 79ではAMD製のグラフィックカードを搭載しているバッテリー駆動のWindows 10 PCに対応しました。現時点での対応状況は公式wikiにまとまっています。
◆開発者向けの変更点
・非同期コードのコールスタックがトレース可能に
・レスポンスコードが400番台・500番台だった場合にコンソールでエラーが表示されるように
・JavaScriptのエラーがコンソールだけでなくデバッガーでも表示されるように
コードの関連部分がハイライト表示されるほか、カーソルをのせるとエラーの詳細な内容が表示されるとのこと。
インスペクタにおけるSCSSおよびCSS-in-JSのコード表示の信頼性が向上
・全てのユーザーのコンテキストメニューにアクセシビリティインスペクターが追加
・レスポンシブデザインモードでタッチシミュレーションを有効化した際、マウスでタッチやスワイプイベントを発生させることが可能に
・aタグやareaタグでtarget="_blank"の設定が行われている場合、rel="noopener"を指定した時と同じ動作をするように
開いたページのJavaScriptが元のページを操作できなくなっており、セキュリティが向上しています。
・Promise.any()のサポートが追加
・論理代入演算子「??=」「&&=」「||=」をサポート
◆バグ修正
スクリーンリーダー使用時にクラッシュすることがあった問題や、SVGの「title」および「desc」要素がスクリーンリーダーからアクセスできなかった問題などが修正されています。
また、Firefox 79には数多くのセキュリティフィックスも含まれています。