Googleの研究部門であるGoogle Researchの研究チームが開発した「E-textile Microinteractions」は、スマートフォンやスマートスピーカーなどのケーブルで多様なジェスチャー入力ができる技術だ。
複数の導電性糸などを螺旋状に編み込んで作成する編組ケーブルをデバイスに接続し、ケーブル自体にタッチやツイストを加えることで入力する、同社が開発したセンシングアーキテクチャ「I/O Braid」がベースとなっている。ケーブルをねじった時に起きる静電容量の変化を計測し入力値が決まる。
このI/O Braidが元々持っていたタッチやツイストに加え、ピンチ(2本の指で挟む)、グラブ(握る)、パット(手のひらで軽く叩く)、スライド(挟んだ状態で滑らせる)などが新たにジェスチャー入力として利用可能になった。連続動作など細かい操作も可能だ。
実験の結果、平均認識精度は93.8%で、現在イヤフォンで使用されているインラインリモコンよりも高速で、最新のトラックパッドと同等の性能であることを実証した。
応用例として、スマートスピーカーのケーブルを使って操作するアプリケーションが紹介されている。タップやピンチで再生や一時停止、スライドで次のプレイリストに移動、ツイストで音量調整や早送りなど。連続的にツイストすることで、細かい音量調整も可能だ。
2020-08-05 03:10:49