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Fitbitが約3.5万円のApple Watchの対抗馬Fitbit Senseを発表、電気皮膚活動センサー搭載で皮膚温度の計測が可能に

Fitbitは、スマートウォッチ市場への参入が遅れた。同社初のスマートウォッチであるFitbit Ionicが2017年9月に発売されたが、商業的には成功したとは言えなかった。しかしそのあとに登場したFitbit Versaは、Androidに対応した堅牢なデバイスを手ごとな価格で提供することで、ウェアラブル端末の先駆者であるFitbitの失地を埋め合わせるのに役立った。

実際、最近ではアップルとサムスンが、フラッグシップ機に代わる低価格の製品を模索しており、これらの製品が主流になりつつある。消費者がデバイスの価格の上昇にうんざりしていることは言うまでもない。にもかかわらず、Fitbitは新しいスマートウォッチ 「Fitbit Sense」 を投入し、市場のハイエンド市場に一撃を加えようとしている。価格は330ドル(約3万5100円)。

Senseは、人気のVersaラインを置き換えるものではなく、本日Versaシリーズは新モデルのVersa 3が登場している。Senseは、Versaシリーズの上位に位置するプレミアムラインで、同社の最も先進的なスマートウォッチになる。Senseは高級機という新しい挑戦となるが、同社がスマートウォッチを開発できることはこれまでの製品で証明してきた。高機能を求めるスマートウォッチユーザーの中には、Fitbitブランドに資金を投入する人もまだまだ多いはずだ。

Senseの新機能は主に、新たに搭載された心電図(ECG)やEDA(電気皮膚活動)などのセンサーによって構成されている。同社は、ウェアラブルヘルスの次の大きなマイルストーンとして、ストレス検知に集中投資している。確かに2020年は、多くの人にとって記録上最もストレスの多い年であることがすでに証明されているだろう。そして、多くのウェアラブル端末やアプリのデザイナーは、瞑想アプリや呼吸リマインダーの人気が証明しているように、すでにさまざま技術を介してストレスを軽減するために多くの投資が実施されている。

SenseではEDA(電気皮膚活動)センサーを搭載したことで、このクラスのデバイスとしてはかなり新しいコンセプトのスマートウォッチになった。この機能を使うには、着用者は手のひらを時計の文字盤の上に置く。するとシステムは皮膚の汗のレベルの電気的変化をスキャンする。これに加えて、睡眠の質、心拍数、運動レベルを含む10種類のバイオメトリクス入力の組み合わせによってストレスレベルを測定する。

これらの測定の有効性については、現時点ではあまりなんとも言えない。ストレスは確かに物理的な症状が現れるが、定量化するのはかなり難しいだろう。少なくとも、このようなシステムは観察する価値のある時間的変化を検出できるので、ストレスレベルを知るきっかけになるかもしれない。

UCSF(カリフォルニア大学サンフランシスコ校)の准教授であるHelen Weng(ヘレン・ウェン)博士は「瞑想は心のための運動です。体を動かすのと同じように、精神力を鍛えるためにも一貫した練習が必要です。自分に合った瞑想方法を見つけることは、長期的な健康維持のために重要です。Fitbitは、マインドフルネスと測定ツール(新しい Stress Management ScoreやEDA Scanアプリなど)を通じて進捗状況を確かめられます。そして、効果的で持続可能なパーソナライズされた瞑想を実践することができます」とコメントしている。