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アップルが予告通りEpic開発者アカウント停止。同日App Storeでフォートナイト競合のPUBG推し

アップルは28日(米現地時間)、人気ゲーム「フォートナイト」開発元Epic Gamesの開発者アカウントを停止しました。同社はApp Store規約違反が修正されない場合は開発者アカウント停止を予告していましたが、有言実行された格好です。

「フォートナイト」が削除された後もEpicの‎『Infinity Blade Stickers』や『Battle Breakers』はストアに留まり続けていましたが、これら2つも28日をもって消滅しました。App Storeにて「Epic Games」で検索してもヒットせず、Web上でもEpic Games開発者アカウント一覧は空白となっています。

すでにiPhoneやiPadで『フォートナイト』をダウンロード済みの人は遊び続けることができます。ただしマーベルをテーマとした新シーズン(チャプター2-シーズン4)にはアップデートできず、(macOS版も)他のPC版やコンソール版の友だちと遊ぶクロスプラットフォームプレイはできません。

EpicはiOS版「フォートナイト」のアプリ内購入につきアップルに30%の手数料を払うシステムと料率を不服として、自社に直接支払える選択肢を追加し、そちらは20%安くなるアップデートを実施。これをアップルはガイドライン違反として「フォートナイト」を削除したところ、Epicは取消しを求めて裁判所に訴え。するとアップルはゲームエンジンUnreal Engieを含む全てのEpic開発者アカウントを削除し、iOS/macOSアプリの開発ツールを利用不可能にすると警告したいきさつがあります。

裁判所はひとまず判断を下し、「フォートナイト」削除は妥当、Unreal Engine開発者アカウントはやり過ぎとしてEpicの言い分を一部認めてアップルに差止を命令。結果を要約すれば、Epic側には「アップルの言うとおり規約違反の直接購入オプションを削除してApp Storeに戻す」ことを推奨し、アップル側には「Unreal Engineに関わらないEpic開発者アカウントの停止」が認められています。

アップルはこの司法判断を受けてフォートナイト復帰歓迎、「ただし直接支払い削除したら」の声明を出しました。しかしEpicは呼びかけを拒否して、iOSおよびmacOS向け新シーズンを配信しないと発表。iOS版から直接支払いを削除した上での復帰を選ばず、App Storeで配布されず開発に支障がないはずのmacOS版も更新を自ら停止し、二重の意味で拒んでいるかたちです。

さらにEpicは「フォートナイト」のプレイヤーに電子メールを送り、新シーズン配信不可はアップルの責任であり、自社が直接支払いによる節約をプレイヤーに還元するのを妨害するためとの批判を述べていると伝えられています。

そうやってiOS向けEpic開発ゲームが姿を消した同じ日、App Storeでは「フォートナイト」と競合するPUBGが大々的にフィーチャーされています。

アップルはEpic開発者アカウント停止につき、次の声明を発表しています。両社の間に横たわる溝は深く、しばらく歩み寄りやApp Storeでの「フォートナイト」復活は見込めないもようです。

App Store での Epic Games のアカウントを終了せざるを得なくなったことを残念に思っています。私たちは、Epic Games のチームとは長年にわたり、彼らのローンチやリリースに関わってきました。裁判所は、Epicがこのような状況を作り出すまでの10年間、Epicが守ってきたガイドラインであるApp Storeのガイドラインに従うことを、訴訟の進行中に推奨しました。しかしEpicはこれを拒否しました。その代わりに、彼らはApp Storeガイドラインに違反する「フォートナイト」のアップデートを繰り返し提出しています。これはApp Storeの他のすべての開発者に公平ではなく、顧客を彼らの戦いの真っ只中に巻き込んでいます。私たちは将来的に再び一緒に仕事ができるよう願っていますが、今のところ残念ながらできません。