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3300×2200高画質液晶を1.35kg小型ボディに。ASUSが第11世代Core版ZenBook Sを海外公開

2020年9月3日(台湾時間)にASUSから多数公開された、インテル第11世代Core iプロセッサ搭載ノートPC群。発表された多くのモデルの中にあって、本誌読者をはじめとする日本のヘビーモバイラーにとってまず注目となるモデルは、おそらく『ZenBook S』(UX393EA)でしょう。

同モデルは、重量約1.35kg、本体サイズ306×224×157mm(幅×奥行×厚さ)のタッチ対応、クラムシェルタイプノートPC。出荷時期や価格などに関しては、現状では未公開です。

なお、本モデルと同時に公開された他の機種に関しては、下記記事を参照ください。

ASUSがTiger Lake世代のモバイルPCを一挙公開、3300×2200液晶搭載機や1kg切りモデルなど本モデル最大の特徴は、第11世代Core i(開発コード“Tiger Lake”:タイガーレイク)の搭載……ではなく、新規に採用された13.9インチの液晶ディスプレイにあります。

というのもこの液晶パネルは、縦横比3:2で解像度は3300×2200、最高輝度は500nit、色域はデジタル映画仕様であるDCI-P3を100%カバーする(一般的なsRGB相当であれば133%カバー)といったように、これまでのWindowsノートPCでは採用例がなかった仕様のため。

単に他に採用例がないというだけでなく、縦横比と解像度(裏を返せば消費電力でありバッテリー駆動時間)、そして色域とのバランスが取れた、非常にヘビーユーザーへの訴求力が高い仕様というわけです。

さらに出荷時の色較正に関しても、色管理の世界で知られるPantone社の認証を受けた仕様。色域が広いのみならず、写真編集などでも信頼できる色の正確さも併せ持ちます。

とくに本誌読者などでは、16:9や16:10での横4K(横3840)級より本機の仕様の方が好みに合っている、という方も多いはず(筆者もその例です)。

さらにこれだけの画面でありながら、本体がコンパクトという特徴まで併せ持つのもポイント。

4辺ナローベゼル設計と、エルゴリフトヒンジ(液晶面を開くとキーボードの背面側がせり上がる、いわゆるリフトアップヒンジ構造)の採用などにより、実使用時の画面占有率(液晶面に対する画面表示領域の大きさ)は92%。

リフトアップヒンジは底面側ベゼルをキーボード面奥に“隠せる”ため画面占有率は上げやすいのですが、その点を差し引いても、インパクトのある数字です(ナローベゼル代表である、デル『XPS 13』2020年版でさえも91.5%です)。

こうした設計により、14インチクラスでは最高レベルの「開くとほぼ画面」感覚が味わえます。合わせて、高解像度のモバイルノートでは不利にながちなバッテリー駆動時間は、公称で最大12時間をキープ。これは搭載されたバッテリーが67Whと大容量な点によるもの。14インチクラスの高級機では50Wh前後が一般的ですが、それに比べると(液晶の面で不利なこともあり)大きめになっています。

例によって実動ではそれなりに短くはなるものの、公称12時間のレベルであれば、ビジネス用途などであれば5~6時間は動作できるというレベルではないでしょうか。

加えて急速充電機能も、付属ACアダプタ(65W)使用時にて49分で60%と、現状のモバイルノートPCとして水準の速度をキープします。

また外観デザインも、ガンメタリック系のブラックをベースに、メーカーロゴやキーボード面のエッジ(ダイヤモンドカットされた箇所)などにゴールド系のワンポイントが入った、これまでのZenBookシリーズともひと味違った印象の仕上げに。高級モバイルノートにふさわしい印象となっています。

さて基本性能としては、Tiger Lakeの搭載による底上げがトピックとなります。

実際のCPUは、上位モデルが『Core i7-1165G7』(4コア8スレッド/基本クロック2.8GHz、ターボ時最高4.7GHz/キャッシュ12MB)、下位モデルが『Core i5-1135G7』(4コア8スレッド/基本クロック2.4GHz、ターボ時最高4.2GHz/キャッシュ8MB)を搭載。

Tiger Lakeの性能に関しては、インテルの公称で「Officeアプリ利用時の性能では、同クラスの第10世代Coreと比較して約20%の向上。グラフィックス性能は約2倍」と、昨今のインテル製CPUとしてはかなりの向上率となっているのが特徴。さらにAI関連処理なども高速化されるとアピールします。

同プロセッサのCPU部は2次キャッシュメモリがコアあたり1.25MBと大きく増量されており(第10世代“Ice Lake”では512KB)、ラストレベルキャッシュも最大12MBへと増加(同8MB)。

さらに半導体製造工程や回路設計といった物理レベルでの改良により、近い条件でIce Lakeと比べると動作クロックも上げやすくなっています。

またグラフィックスでは、以前よりウワサのあった新アーキテクチャー『Xe』を初採用。GPUの計算を行なうEU(実行ユニット)の数も最大96基と、Ice Lake(最大64基)に比べて1.5倍増としたことなどで、大幅な強化を果たしています。

▲キーボードは本体左右幅いっぱいにレイアウトした新設計を採用。タッチパッドはASUSならではのテンキー兼用タイプです

合わせて、Ice Lake最大の特徴であった「プロセッサ内蔵のThunderboltコントローラー」も、新世代となるThunderbolt 4対応版へと強化。

Thunderbolt 4の最大速度は40GbpsとThunderbolt 3と同じですが、その実は最大速度を確保できるケーブル長が1mに延長される(パッシブケーブルの場合:Thunderbolt 3は同条件で50cm)など、使い勝手などの面で大きく強化されています。

Thunderbolt 4端子は2基とも左側面にレイアウト。HDMIと合わせてのトリプルディスプレイ構成も手軽に可能です

他の基本性能では、RAMは最大16GB。Tiger Lakeで実質最速となる『LPDDR4X-4266』仕様です。

SSDは最大1TB(もちろんPCI Express接続/NVMe仕様)と、高級モバイルノートPCらしい水準。RAM 32GB仕様がないのは残念なところですが、あとは隙のない仕様と呼べそうです。

拡張端子は、Thunderbolt 4(兼USB Type-C、電源入力)×2基とHDMI出力、USB 3(Type-A)×1、マイクロSDカードスロットを備えます。なお3.5mmヘッドホンジャックは非搭載。USB Type-C(本機ではThunderbolt 4端子)からの変換アダプタが付属します。

生体認証としては、Windows Hello対応の顔認証をサポートします。▲タグライン(キャッチコピー)でも、Tiger Lake搭載よりディスプレイの刷新が触れられています

このようにTiger Lake版ZenBook Sは、最新世代のノートPCらしいナローベゼル設計とヘビーユーザーのツボを突く仕様の液晶ディスプレイ、そして新世代CPUによる速度向上といった特徴を備えた、ASUS入魂と呼べる仕上がりとなっています。

日本でも発売されれば話題となることはほぼ間違いないでしょうから、ここはぜひ発売と手頃な価格を期待したいところです。