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国内キャリアが取り扱う5Gスマホで最安の2万9900円!Xiaomi「Mi 10 Lite 5G」の完成度を徹底検証

国内キャリアが扱う5Gスマートフォンの中で最安を打ち出したのが、KDDIから発売になったXiaomi(シャオミ)の「Mi 10 Lite 5G」だ。コストパフォーマンスの高さを売りにするXiaomiは、グローバルでトップ4に入る指折りのスマホメーカー。設立から10年のいわばスタートアップだが、価格とスペックのバランスが絶妙で、シェアを一気に伸ばしてきた。

一方で、同社が日本市場に参入したのは、2019年12月のこと。上陸からわずか3か月で、大手キャリアの1社であるKDDIが取り扱いを決め、9月の発売に至った。市場参入から発売までがここまで短期間なのは異例。5Gの普及を狙うKDDIが、戦略的に仕掛けていることが伝わってくる。価格は4万2740円。端末の返却が必要になるが、auの「かえトクプログラム」を活用すると2万9900円まで負担額は下がる。

ハイエンドの5Gスマートフォンが軒並み10万円を超える中、Mi 10 Lite 5Gは“激安”と言えるだろう。ただ、ここまで安価な端末だと、実際に使いものになるのか不安を覚える向きはあるだろう。レスポンスが悪かったり、材質がチープだったりすると、いくら安くても長く使い続けることができない。価格以上の実力があるかどうかを、実機で確認した。

4万円の端末とは思えない高級感ある仕上がりで、ディスプレイもキレイ

ミドルレンジモデルで差が大きいのは、端末のデザイン。コストをかけてハイエンド寄りにしているものもあれば、ディテールの仕上がりが甘いものもあり、実機を見るまで一概には言えない。生産数などによって、使える素材や工程のコストが変わってくるからだろう。Mi 10 Lite 5Gは前者の端末。安っぽさがなく、高級感ある仕上がりになっている。背面にはガラスが使われており、フレームも金属で、光沢感のある塗装もしっかり施されている。

背面のガラスは、左右がなだらかにカーブしていて、持った時、手にしっかりフィットする。直線的に仕上げてしまった方が、コストダウンできたはずだが、ここはお値段以上の仕上がり。カメラ回りのデザインは、iPhone 11以降のトレンドを踏襲しており、台座の中に4つのカメラすべてが収められ、すっきりまとまった印象を受ける。

ディスプレイは、四隅がいわゆる角丸になっている仕様で、真四角ではない。キャリア表示や電池マークなどが、ややギリギリを攻めすぎている感はあるが、どことなく柔らか雰囲気を出せているのは、この形状ゆえだろう。表示品質は高く、色はクッキリしている。Xiaomiによると、Mi 10 Lite 5Gのディスプレイはサムスン電子製の有機ELだというから、それも納得。この価格の端末に搭載しているディスプレイとしては、非常にクオリティは高い。

しかも、文字を長時間読む際に目の負担を軽減する「読書モード」や、映像のダイナミックレンジを広げて表現できる「HDR10+」にも対応しており、ミドルレンジモデルのディスプレイとしては申し分がない。有機ELのため、指紋センサーもディスプレイに内蔵されている。側面や背面などに物理的なセンサーを置くのとは違い、タッチのために目視する必要はあるが、応答速度が速く、ロックをすぐに解除できるのはうれしいポイントと言える。

目の負荷を軽減する読書モードにも対応する

クアッドカメラのクオリティは? 暗い場所でもキレイに撮れる

カメラは背面に4つ、前面に1つ搭載している。ミドルレンジモデルながら、クアッドカメラに対応しているところは評価できる。ただし、メインカメラが4800万画素、超広角カメラが800万画素なのに対し、残り2つのカメラはいずれも200万画素。1つがマクロカメラ、もう1つが深度測定用のカメラで、事実上のトリプルカメラといえそうだ。マクロカメラをどう見るかにもよるが、画素数が低いためオマケと捉えておいた方がいいかもしれない。デュアルカメラに近いクアッドカメラといえそうだ。

クアッドカメラを搭載。カメラは台座のようなパーツに収められている

メインカメラは4800万画素と高画素だが、撮影した写真は1200万画素相当になる。これは、4つのピクセルを1つにして撮影しているためで、疑似的にピクセルサイズを大きくできるため、暗所での撮影に強くなるという仕掛けだ。Mi 10 Lite 5Gでは、撮影モードを変え、4800万画素そのもので撮影することも可能。よりディテールの精細感を残したい時には、こちらのモードを使うといい。

以下は、料理を標準の撮影モードと、4800万画素モードのそれぞれで撮った写真。引きで見ると大きな違いはないが、拡大すると違いが一目瞭然になる。4800万画素モードで撮った写真は、肉の細かなところまで記録されており、トリミングしても、ディスプレイに表示する程度のサイズであれば、画像はボケない。ただし、トレードオフとして、データサイズが大きくなる点には注意が必要だ。この写真の場合、標準モードが約6MBなのに対し、4800万画素で撮った写真は約14MBと、倍以上のサイズになっている。

ホーム画面を丸ごともう1つ作成し、メインとは別で管理できるセカンド・スペース

Mi UIは、Androidでおなじみのドロワーがないのが難点だったが、Mi 10 Lite 5Gのそれには、切り替えるための設定項目が用意された。「設定」の「ホーム画面」で「ホーム画面」を開き、ドロワーありのホーム画面を選択すると、ドロワーが出現する。ドロワーがない、iPhone風のユーザーインターフェイスも初心者には使いやすいが、慣れてくるとアプリの整理が手間に感じる。Androidを使い続けてきたユーザーにとって、戸惑う仕様だっただけに、この改善はうれしいポイントだ。

ドロワーを表示できるようになった

コストパフォーマンスが高く、しかも5Gに対応しているMi 10 Lite 5Gだが、端末の仕様はグローバルで販売されている同モデルに近い。そのため、国内向けのカスタマイズも、最小限にとどめられている。例えば、おサイフケータイには非対応。防水・防塵仕様もなく、こうした点を重視している人には、やや物足りないかもしれない。処理能力やカメラに優れている半面、日本向けの仕様を満たしたい端末を使っていたユーザーは、乗り換えにくい側面があることは覚えておきたい。

とはいえ、こうした仕様は、全ユーザーに必須のものというわけではない。ブラウジングやアプリ、カメラなど、スマホとしての基本機能が快適に使えれば十分というのであれば、コストパフォーマンスには太鼓判を押せる。ユーザーを選ぶ側面はあるものの、完成度は高く、お得な端末だと評価できる。5Gの実力を体験してみるにも、ピッタリな1台といえそうだ。