Microsoftが提供するOneNoteのノートブックは、メモを管理できるアプリです。
目的別フォルダに似ていますが、それ自体に独自のインターフェースとツールが備わっています。
メモをノートブック内の好きな場所に保存し、複数のデバイス間で同期することができます。
少し残念なのは、OneNoteのノートブックがあまりにシンプルなので、逆にどう使えばいいかわかりずらくなっていること。
うまく整理しないと、メモで溢れかえってしまうかもしれません。
以下に紹介するヒントを学んで、OneNoteノートブックの使いこなしてください。
注:この記事で示す手順は、Windows 10用向けのOneNoteアプリに基づいています。
目次
1. ノートブック、セクション、ページとは
2. OneNoteノートブックを整理する
3. OneNoteノートブックで使える整理メソッド
4. ノートブックをクロスリンクさせる
5. ノートブックのサイズと注意点
6. OneNoteでメモを検索する
7. OneNoteの意外と知られていない機能
ノートブック、セクション、ページとは
あなたが初心者なら、基本的なことから学んでいきましょう。OneNoteは3つの主要な階層レベルで構成されています。
ノートブックは、メモとして残す価値があると考えるあらゆるアイテムを入れておく場所です。 コンピューター(OneNote 2016のみ)とOneDriveに保存できます。
セクションを使うと、ノートブック内を、プロジェクトやテーマに応じて分類、整理することができます。OneNoteアプリでは、ナビゲーションウィンドウの左側にセクションが、右側にページが表示されます。
セクショングループは、複数のセクションをまとめるものです。ノートブック内で、関連するコンテンツをまとめるもう1つのレイヤーを提供します。
ページには、メモ、画像、リンクのほか、キャプチャしたり作成したエレメントを保存できます。ページにわかりやすい名前を付けておけば、ページタブリストから見つけやすくなります。
OneNoteノートブックを整理する
ノートブックをどう整理するかは個人の好みの問題です。1つのノートブックにすべての情報を集めて、検索機能を活用することもできますし、プロジェクトやテーマごとに個別のノートブックを作成することもできます。
セクションをたくさん作ったり、複数のセクションをセクショングループにまとめることも可能。さらに、ページを2階層にインデントして整理することもできます。OneNoteは、整理マニアの希望をすべて叶えてくれるアプリなのです。
基本戦略
ノートブックを他の人やチームと共有しますか? 共有するなら、それ用のノートブックを作成しましょう。
ノートブックに画像や動画、添付ファイルなどをたくさん保存する? 同期速度や信頼性の問題が発生する可能性があるので注意が必要です。
OneNoteモバイルアプリでノートブックにアクセスする? ノートブックのサイズが小さいほど、低速の接続回線でもスムーズに操作することができ、必要なストレージ容量も少なくて済みます。
ノートブックを作成する目的はなんですか? 目的に合わせてノートブックを構成してください。
OneNoteノートブックの小技
ノートブックの名前を変更すると、OneDriveとの同期が失われる可能性があります。名前を変えるかわりに、ノートブックにニックネームをつけることができます。
ノートブックを右クリックし、[ノートブックのニックネームを付ける]をクリックして、ニックネームを入力してください。
ノートブックの色を変えれば、ノートブックリストから目的のノートブックをすばやく見つけることができます。ノートブックを右クリックし、[ノートブックの色]オプションから色を選択しましょう。
たくさんのノートブックを使っている人は、リストが混乱気味になっているかもしれません。
ノートブックは自由に閉じたり、開いたりできます。 ノートブックを右クリックして、[このノートブックを閉じる]を選択してください。
ノートブックの削除はOneDriveからのみ可能です。[ドキュメント]フォルダーに移動し、ノートブックのチェックボックスをクリックし、[削除]をクリックしてください。
OneNoteは、OneDriveでのみ機能する独自の同期プロトコルを使用していますが、ノートブックをGoogleドライブにバックアップすることは可能です。
OneNoteノートブックで使える整理メソッド
個人的なプロジェクトと仕事のプロジェクトでノートブックを分けておくのは、当然ながら、賢明なやり方です。
ノートブックはOneDriveと同期してもいいし、仕事用のノートブックならMicrosoft SharePointを選んでもいいででしょう。
学びたいテーマごとにノートブックを作成したり、学校の課題用のノートブックを作成することもできます。
セクションやページも自由に作成し、並べ替えることができます。またまとまりが悪いと感じるときは、セクショングループやサブページを設定したり、新しいノートブックにアイテムを移動させることも可能です。
PARAメソッドを使う
PARAとは、プロジェクト(Project)、エリア(Area)、リソース(Resource)、アーカイブ(Archive)の頭文字を並べたものです。PARAは、4つのカテゴリーを使って情報を整理するメソッドです。
プロジェクトは、期限がある特定のゴールに関連する一連のタスクを保存する場所です。
エリアは、長期にわたって取り組むべき領域のことで、こちらも関連する一連のタスクが保存されます。エリアのタスクには期限はありませんが、重要なものを保存します。
リソースは現在、関心のあるトピックを保存します。
アーカイブは、ほかの3つのカテゴリーの、完了済みタスクを保管する場所です。
たとえば、一冊の本を出版することはプロジェクトであり、その場合のエリアは執筆活動となります。
執筆に関するさまざまなヒントや情報はリソースです。
PARAのワークフローは複雑で、把握するのに時間がかかります。詳細については、こちらの記事を参照してください。
OneNoteでPARAメソッドを使う
メモアプリの制約に縛られないように、まずはプロジェクトを紙に書き出してみましょう。プロジェクトの管理に、Asana、Zoho、Basecamp、Google DriveなどのOneNote以外のアプリを使うことも可能です。
アプリ固有の整理スキームに縛られるかわりに、共通したPARAメソッドを採用することで、同じプロジェクトリストを別のアプリにコピーして使うことができます。
そうすることで、それぞれのアプリの長所を同じプロジェクトの作業に活用可能。
また、PARAメソッドを使うと、実行可能な情報と実行不可能な情報を自然と切り分けることができます。結果、大量の情報をフィルタリングし、実行可能なタスクに集中できるようになります。
私は、メモを取るのにOneNoteを、タスクマネージャとしてTodoistを、プロジェクトファイルを複数デバイス間で同期させるためにGoogleドライブを使っています。
ノートブックをクロスリンクさせる
OneNoteには、シンプルなwikiシステムが組み込まれています。このシステムを使って、メモを同じセクション内のメモや、別のノートブックのメモとリンクさせることができます。また、 ウェブページ、Officeドキュメントなどのリソースにリンクすることも可能です。
目次を作成して、任意のノートブックのページにリンクすることもできます。もっとも、 Windows 10ではOneNoteで使用できるアドインがないため、この作業を手動で行う必要があります。
OneNote 2016ユーザーは、アドイン「Onetastic」をインストールできます。こちらの、OneNote 2016でWikiシステムを設定する方法をご覧ください。
ノートブックのサイズと注意点
OneNoteアプリを適切に使っていれば、1つのノートブックのサイズが2〜3GBになっても問題は起きませんが、以下の注意点を守れば、より安全に使うことができます。
同じノートブックに複数のPDFの印刷イメージを挿入しない。印刷イメージのサイズ(100MBを超える)とOCR処理の負担により、インデックス作成プロセスと同期速度が遅くなる可能性があります。
不要なメディアコンテンツでノートブックに負担をかけない。動画はYoutubeやVimeoにアップロードしてから埋め込むようにします。
ページのバージョンのせいで、ノートブックのサイズが肥大している可能性がある。ページを右クリックして、[ページのバージョン]を選択します。コンテンツが多いページの古いバージョンを削除しましょう。
OneNoteノートブックのサイズを確認するには、OneDriveのウェブサイトにアクセスして、[ドキュメント]フォルダーをクリックします。
表示ビューをタイルからリストに切り替えると、 右端の列に各ノートブックが占める容量が表示されます。
OneNoteでメモを検索する
メモがノートブックのどこに保存してあっても、簡単に検索することができます。
[Ctrl]+[F]を押すか、ナビゲーション切り替えボタンの近くにある虫眼鏡アイコンをクリックしてください。
表示される検索ボックスに検索キーワードを入力し、[Enter]キーを押します。
検索ボックスのすぐ下にある[ページ]をクリックすると、検索結果が表示されます。または、[タグ]をクリックして、ノートタグで検索することもできます。
検索結果の範囲を調整するには、矢印マークをクリックして、ドロップダウンリストから、[すべてのノートブック]、[現在のノートブック]、[現在のセクション]、[現在のページ]のいずれかを選択してください。
OneNoteの意外と知られていない機能
紙のノートと同じように、OneNoteノートブックも1つ1つのページで構成されています。また、そうしたページをセクションやセクショングループで整理することができます。
もっとも、セクションは柔軟性が非常に高いため、あらかじめノートブックをどう使いたいのか綿密に計画を立てておく必要があるでしょう。
この記事で紹介したヒントを使えば、ノートブックをさらに使いこなすことができるはずです。
OneNoteには、あまり知られていない機能がたくさんあります。こうした機能に精通すれば、 メモスキルをワンランクアップさせることができるでしょう。
2020-09-17 18:34:01