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「そのMac、iPhone何台分?」 “Apple Silicon”でMacはこう変わる マンガで解説

複雑になりがちな世の中の注目ニュースを、サダタロー氏と編集担当K氏の掛け合いを中心に漫画でゆるく&分かりやすく解説していく本連載。

 今回のテーマは「Apple Silicon版Mac」。米Appleは6月の年次開発者会議「WWDC 2020」の中で、MacのCPUを米Intel製からARMアーキテクチャをベースにしたApple製CPU「Apple Silicon」に置き換えていく方針を発表しました。発表と同時に開発者向けにApple Silicon搭載「Mac mini」の貸し出しも始めており、一般向けの製品展開も秒読み。2020年中にApple Silicon版「MacBook Pro」が発売されるとのうわさもあります。

 CPUのアーキテクチャレベルでの移行になるため、ソフトウェア開発者サイドは多かれ少なかれ対応を迫られることになります。一方で、CPUがそのように変わるとMacユーザーにとっては何が変わるのでしょうか。

 漫画家サダタロー氏が、Apple関連の情報を扱うブログメディア「Macお宝鑑定団」のダンボさんに詳しい話を聞きました。

著者紹介:サダタロー
1998年にテレビ番組「トロイの木馬」出演をきっかけに漫画家デビュー。代表作は「ハダカ侍」(講談社、全6巻)、「ルパンチック」(双葉社、1巻)、「コミックくまモン」(朝日新聞出版、2巻)など。現在、熊本日日新聞他で4コマ漫画「くまモン」を連載中。Pixivはsadataro、Twitterは@sadafrecce。

連載:サダタローの「ニュースゆる知り!」
複雑になりがちな世の中の注目ニュースを、漫画家サダタロー氏と編集担当K氏の掛け合いでゆるく&分かりやすく解説していく。

Apple Siliconでパワフルながらファンレス&長時間バッテリー駆動が可能に
Apple Siliconで何が変わるか。この問いにダンボさんはまず「MacBookが熱くならず、ファンレスになる」と答えます。

 Apple Siliconはそもそも「iPhone」や「iPad」などのモバイル機器向けに開発されてきたチップ。確かにiPhoneやiPadは高い処理性能を持ちながらも(夏場にPokemon GOでも長時間遊ばない限りは)特別熱くならず、バッテリーも持つため、そのPC版と考えれば同じ特徴を持つのは当然の流れでしょう。

 それでいて、処理性能は一部のIntel CPU搭載MacBookに勝るとも劣らないといわれています。長時間バッテリー駆動、つまり低消費電力ながら高い処理性能を実現できている理由として、ダンボさんは「iPhoneの販売規模」を挙げます。iPhoneシリーズは2007年に初代を販売してから2016年までの9年間で累計10億台の販売台数を記録。カナダメディアのBNN Bloombergは、20年に累計19億台に達する見込みと報じています。これほど多くの端末を販売してきたため、その分Apple Siliconの開発にリソースを投じられたとダンボさんは解説します。

そのMac、iPhone何台分?
今後のMacのスペックの見方にも面白い話がありました。ダンボさんは「これからのApple Silicon版Macの性能は『iPhone何台分』という数え方になる」といいます。

 つまり、Apple Silicon版MacはiPhoneと共通のCPUを搭載するため、Intel CPUのような「デスクトップ版のパワフルなCPU」が別ラインで用意されるわけではありません(少なくとも今のところは)。その代わり、Apple Siliconを複数個基板に搭載することで処理性能の向上を図るようになります。例えば、MacBook AirはApple Silicon1個、MacBook ProはApple Silicon2個搭載という具合に差別化されるかもしれません。

Macアプリはどうなる
一方、懸念があるのはアプリ対応です。Appleは「Universal 2」や「Rosetta 2」といった移行用ツールも提供してはいますが、Intel CPUで動いていた全てのアプリがApple Siliconでも動くわけではないことには注意が必要です。もし開発がすでに終了しているなど、レガシーなアプリの動作が業務や作業上不可欠なのであれば、一般向けの販売が始まってからしばらく様子を見た方がいいでしょう。

 しかし、それでもダンボさんは「いいことの方が多い」と指摘します。Macアプリの開発者よりiOSアプリの開発者の方が圧倒的に多く、Apple Silicon版MacではiOSアプリが動作するため、iOSアプリのエコシステムがそのままMacアプリのエコシステムとなるからです。「Appleはこれまで、いかにアプリ開発者たちにMacへ向いてもらうかに注力してきた」とダンボさん。iOSアプリとエコシステムが合流することで、今後のMacアプリの開発は加速しそうです。

気になるお値段は「下がる」?
レガシーアプリの動作を除けば良いことづくめに見えるApple Silicon版Mac。そんなに良くなるならお値段もお高いんでしょう? そんなサダタロー氏の疑問にダンボさんは「むしろ安くなる」という予想を示します。Intel CPUの利用をやめることでIntelへの利用料を払わずに済む他、iOSデバイスに搭載すべくApple Siliconは大量に生産されているため、ボリュームによるコストダウンも見込めるといいます。ダンボさんは「今の製品ラインアップと比べて最大15%ほど安くなるのでは」と見ています。

 一時期、廉価モデルとしてMacBook Airが人気を博したように、再びエントリーモデルのApple Silicon版MacBookやMacBook Airが注目されるようになるのかもしれません。