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Apple Watch Series 6の血中酸素ウェルネスAppはなぜFDA認証不要?「情報を提供するだけ」のため

今年秋に発売されたApple Watch Series 6にて注目された新機能の1つは、血中酸素ウェルネスAppでしょう。これは身体がどれだけ酸素を取込んで体内に供給しているか、そのレベル(血中酸素飽和度=SpO2)をチェックできるものです。

しかし本機能はECG(心電図)アプリのように、FDA(米国食品医薬品局)の医療機器認証を取得していないことが明らかとなっています。Apple Watch Series 4~Series 6(SEを除く)にはハードウェア的には全て搭載されたECGが当初は米国以外では使えず、さみだれ的に対応地域が増えているのは「各国で医療機器認証を順次、取得する必要があったため」です。裏返せば、血中酸素ウェルネスAppが日本でも利用できるのは、医療機器認証を受ける必要がなかったためと推測されます。

では、なぜ本機能がFDAの医療機器認証を受けなくてもよかったのか?海外テックメディアThe Vergeがその理由を説明しています。

FDAはパルスオキシメーター(SpO2測定器)をクラスⅡ医療機器と見なしており、一般的にはすでに市販されている他の製品と同様に動作すると確認する文書の提出が求められます。しかし、回避策があるとのこと。それは目的が「ウェルネス」(よりよく生きようとする生活態度)のためと謳うことです。

パルスオキシメーターであれ、なんらかの病状を診断または治療ができると主張せず、「情報を提供しているだけ」といえば、FDA認証なしに販売しても許されます。アップルが「この機能は、医療での使用や医師との相談または診断を目的としたものではなく、一般的なウェルネスとフィットネスのためだけに使えます」と但し書きを付けているのは、そのためというわけです。

かたやECGアプリの場合は明確に医療目的とされ、データを医師に証拠として提示できます。すなわち「潜在的に生命を脅かす状況を解釈し、管理することを意味している」ということで、アップルは本機能が適切かつ一貫して心房細動を検出できると証明しなければならず、数十もの研究結果が発表されたとのことです。

このように「ウェルネス」機能と、FDA認証を要する医療用モニタリング機能の区別は重要です。しかし、これらの違いはApple Watchのような製品を購入する人々にとって自明ではありません。 特に宣伝では2つの線引きを曖昧にするため「"\多くの場合、患者や消費者はその違いを理解していません。だから彼らはデバイスを使い始めて、情報に頼ってしまうのです」という医療専門家の言葉が伝えられています。

今回の記事からは、アップルがもともとApple Watch Series 6のSpO2測定機能につきFDA承認を受けるつもりだったが撤回したのか、それとも最初から「ウェルネス」のカテゴリを意図していたのかは不明です。同社は本機能を新型コロナ感染の早期発見に活用する共同研究を発表していますが、もしも有効性が証明できた場合、改めてFDA認証を取り直すのか、現状を維持するのかは興味深いところです。