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5Gスマホは「今が買い」。Googleの「Pixel」2機種ハンズオン

グーグルから5G対応のスマートフォン「Google Pixel 5」と「Google Pixel 4a(5G)」が10月15日に発売された。これは”いま買うべき5Gスマホ”なのだろうか。実機を試したハンズオンレビューを報告する。

双子のようにそっくりな2機種の見分け方

グーグルは8月20日に4G LTE対応のGoogle Pixel 4aを発売したばかりだが、2カ月も待たない間に5G対応の2モデルを加えて2020年のラインナップを一息に揃えた。

特筆すべきは5G対応のフラグシップであるPixel 5が10万円を大幅に切る7万4800円で発売されたことだ。振り返れば2018年に発売されたGoogle Pixel 3はストレージ容量64GBのモデルが9万5000円(Googleストア、税込価格)という高級機だった。2019年発売のGoogle Pixel 4も価格は8万9980円から。今度のモデルが5G対応であることも考慮すれば、シリーズのフラグシップモデルはずいぶんとお買い得になった。

Pixel 5は6.0インチ/FHD+の有機ELディスプレイを搭載する。先のシリーズまでは少し大判サイズの「XL」も同時に発売されてきたが、今回はPixel 5 XLというモデルはない。代わりに6.2インチ/FHD+の有機ELディスプレイを採用するPixel 4a(5G)が大判モデルのファンの期待を背に受ける。

Pixel 4a(5G)はGoogleストアの販売価格が6万500円とさらにお手頃ないわゆる”5G入門機”だ。Pixel 5との詳しい差分については後ほど説明するが、5G通信はどちらも6GHz以下のSub-6周波数帯を利用する。もちろん4G LTE通信にも対応する。

心臓部のプロセッサにはクアルコムのSnapdragon 765Gを搭載、ストレージは128GBという仕様も共通。背面に搭載するメインのデュアルレンズカメラのスペックもほぼ同じ。

Pixel 5とPixel 4a(5G)は、きっと誰もがその購入を本気で検討する段階で詳細まで吟味し尽くさないと選べない、まるで双子のような兄弟機だ。

国内の通信キャリアではKDDIがPixel 5を、ソフトバンクがPixel 5とPixel 4a(5G)の両方を取り扱う。GoogleストアではPixelシリーズのスマートフォンをSIMロックフリーで販売している。

筆者が手元で試した限り、楽天モバイルやYモバイルのSIMカードを挿しても4G LTEによる通信と音声通話が問題なく使えている。楽天モバイルは9月30日からスタートした5G通信サービスの「Rakuten UN-LIMIT V」を契約しているが、5Gエリアがとても狭く、端末が手元に届いてからまだサービスエリアに足を運んで検証できていない。機会を改めて報告したい。

先行して発売されたPixel 4aと3台を並べてみると大きさの違いは写真のようになる。手に触れてみてもサイズ感に大きな差は感じなかった。最も大きな6.2インチのPixel 4a(5G)も本体がスリムなので、手が大きめの方であれば片手で割と快適に操作できると思う。

フロント側にはディスプレイにパンチホールを設けて8メガのカメラを搭載している。サイズ以外は本当によく似ている。背面は左上にカメラユニットを搭載するボックスを配置。レンズの数でPixel 4aとほかの機種が見分けられる。

Pixel 5だけJust BlackとSorta Sage(薄いグリーン)の2色が選べる。筐体ほ素材はPixel 5が100%リサイクルアルミニウム、Pixel 4a(5G)とPixel 4aがポリカーボネイト樹脂だ。質量は軽い順に4a(143g)/5(151g)/4a 5G(168g)になる。

3つのモデルが背面に指紋認証センサーを搭載している。Pixel 4シリーズは顔認証にしか対応していなかった。マスクを着けて外出する機会が増えた現在のコロナ禍中には指紋認証センサーで画面のロック解除が素早くできる仕様がありがたい。

Pixel 5とPixel 4a(5G)のメインカメラは12.2メガのデュアルピクセル広角レンズと16メガの超広角レンズによる2眼仕様。超広角レンズは、例えば雄大な風景写真や複数人数による集合写真をフレームに納めやすく、アーティスティックな表現を写真と動画に盛り込めるので、最も楽しく使える組み合わせではないかと筆者は思う。

Pixel 5の方には”フラグシップモデルらしい”いくつかのアドバンテージがある。まず本体はIP68相当の防塵・防水仕様だ。ゆっくりとバスタイムに動画やゲームを楽しみたいのであれば迷わずPixel 5を選ぼう。

ディスプレイはPixel 4と同様に90Hzの高速描画に対応している。通常は60Hzのリフレッシュレートで描画しているが、モバイルゲームなど90Hz表示に対応するコンテンツが表示された時に自動で90Hzに切り換える「スムーズ ディスプレイ」機能がある。開発者向けオプションから、常時90Hzに設定することも可能だ。90Hzにするとスクロール表示が少し滑らかになるが、対価としてバッテリーを消耗するということは念頭に置いておこう。

バッテリー容量も、Pixel 5が4080mAhと大きい。Pixel 4a(5G)は3885mAh、Pixel 4aは3140mAhだ。

またPixel 5とPixel 4a(5G)には、他のPixelシリーズにはソフトウェアアップデートでも追加できないハードウェアに由来する新機能として「緊急バッテリーセーバー」モードがある。機能をオンにすると、ユーザーが指定した必須アプリ以外を一時停止して、スマートフォンをフル充電から最大48時間連続して使えるようにする。

1度のフル充電から約48時間の連続使用が可能になる「緊急バッテリーセーバー」モードは5G対応Pixelの2機種だけの機能。

そしてPixel 5はワイヤレス充電にも対応する。さらに「電池の共有」機能を使えばQi規格によるワイヤレス充電をサポートする他のデバイスがチャージできる。例えばワイヤレスイヤホン「Google Pixel Buds」だけでなく、AirPods ProやiPhone 11 Proにも給電ができてしまう。日ごろから複数のデバイスを持ち歩いて使う方にはバックアップ電源としても役立つPixel 5がおすすめだ。

Pixel 5には「電池の共有」機能がある。ワイヤレス充電に対応するPixel Budsのチャージができる。

さて、5Gスマホは「今が買い」なのだろうか。筆者はその答えが「イエス」だと思う。

日本国内では春からNTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの3大通信キャリアが5G通信サービスを開始している。新型コロナウイルス感染症の拡大に影響を受けて、5G技術のショーケースとしても注目されていた東京五輪が延期になり、自粛ムードも続いたことで5Gへの期待感が育たなかった。

ただ秋以降は5Gに関連する明るい話題も聞こえてくるようになり、その勢いを取り戻しそうだ。

ひとつは5Gスマホのバラエティが一気に増えることだ。最大の注目株であり牽引役はやはりアップルが発表した5G対応のiPhone 12シリーズになると思うが、新しいGoogle Pixelシリーズやシャープが発表した「AQUOS sense5G basic」のようなミドル価格帯の5Gスマホも、「5Gが意外に身近」である認識を多くの人々に植え付けることに貢献するだろう。

通信キャリアも5Gのサービスエリア拡大に向けてまた一歩前進する。KDDIとソフトバンクは4G LTE用の周波数を一部5Gに転用する「DSS(Dynamic Spectrum Sharing)」の技術を積極的に採り入れる方針を表明している。

KDDIが公開する「次世代モバイル通信システム委員会 技術検討作業班 説明資料」から、4Gの周波数を一部活用して5G通信のために転用して、5G対応の広いエリアを確保するDSSの説明

NTTドコモは、DSSを5Gの有利誤認を招きかねない技術であるとして採用に慎重な構えをとっている。代わりに同社は今後も5G専用の周波数を用いたエリア拡大に注力する考えだ。9月23日にはいよいよ28GHz帯の”ミリ波”を利用する5Gサービスの提供を開始した。冬以降はNTTドコモが発売するスマートフォンやデータ通信端末などコンシューマー向けデバイスの一部がソフトウェアアップデートによりこれに対応する。

いまスマホを買い換えるなら5G対応にするべき

直近でスマートフォンの買い換えを検討している方は、迷わず5Gに対応する端末を選ぶべきだ。

なぜなら、現在は端末メーカーも5Gの普及を推進するため、ミドルレンジ価格帯のモデルにもプレミアムな仕様を積極的に盛り込んでいる。だから4G対応のスマートフォンとしては”一級品”の高機能端末が、結果として比較的手頃な価格で買えてしまうのだ。新しいGoogle Pixelシリーズもその好例だと思う。

グーグルは少なくとも「この先3年間」は、現在発売中のPixelシリーズにも「Pixel Feature Drops」として、ソフトウェアの技術によって実現した新機能をアップデート提供する考えを表明している。新しいPixel 5とPixel 4a(5G)は、これから5Gのサービスが本格的に立ち上がるまでの数年間に、最も”おいしいところ”を楽しみ尽くせるスマートフォンになりそうだ。