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iPhone 12シリーズの購入を見送った理由 「日常生活を変える」には至らず?

「iPhone 12」「iPhone 12 Pro」が発売され、「iPhone 12 mini」「iPhone 12 Pro Max」も11月13日に発売される。筆者は毎年のようにiPhoneの新モデルを購入してきたが、今回は熟慮した結果、購入を見送ろうと考えている。その理由をまとめたい。

 ちなみに筆者は「iPhone 3GS」でiPhoneデビューしてから、iPhoneで購入しなかったシリーズは「iPhone 4」と「iPhone XS/XR」のみ(2017年は「iPhone 8」ではなく「iPhone X」を購入)。現在は「iPhone 11 Pro Max」を使用している。

小さい画面には戻れない
iPhone 11 Pro Maxユーザーなので、乗り換え候補としては「iPhone 12 Pro Max」が挙がる。しかしiPhone 12 Pro MaxはiPhone 12シリーズの中で最もハイスペックで価格も高い。現在使用しているのが256GBなので、同じ256GBを選びたいが、iPhone 12 Pro Max 256GBの価格はApple直販で12万8800円(税別)。手軽に買える金額ではない。

 iPhone 11 Pro Maxを買い取ってもらい、12 Pro Maxを買う方法もあるのだが、機種変更で使い終わったiPhoneは妻に譲るのが習わし(?)になっているので、簡単に下取りにも出せないという事情もある。

 じゃあ、もう少し安いiPhone 12や12 Proにするかというと、画面サイズがネックになる。iPhone 11 Pro Maxの6.5型ディスプレイに慣れてしまうと、iPhone 12や12 Proの6.1型でさえ小さく感じてしまう。iPhone 12 Proも試用してみたが、やはり「画面が小さいな~」というのが率直な感想だ。

筆者もテレワークが当たり前になり、出社をする機会が極端に減ったので、外出先でスマートフォンを使うことも減った。iPhone 11 Pro MaxやiPhone 12 Pro Maxのような大画面モデルは片手での操作は厳しいことが多いので電車の中では使いにくいこともあるが、両手の自由が効く自宅ならほぼ問題ない。

丸みを帯びたボディーの方が好み
これは完全に個人の感想だが、スマートフォンは側面や角が丸みを帯びている方が好ましい。iPhone 12シリーズはiPhone 4や5シリーズをほうふつとさせるスクエアなデザインに戻った。スクエアな方が確かにカッコイイとは思うが、iPhone 6以降のラウンドフォルムの方が、握ったときに違和感がなく、手のひらにしっかりとフィットする。対して、iPhone 12シリーズを握ると、手のひらに“引っ掛かる”感触がして、快適とは言いがたい。これはiPhone 5や5sを使ったときにも感じていたことだ。

ケースを着ければ関係ない話ではあるが、気分転換でケースを外して使うこともごくたまにあり、スクエアなボディーは少なくともプラスの要素にはならないので、理由の1つに加えた。

5Gが日常生活でまだ利用できない
iPhone 12シリーズ最大のトピックはモバイル通信が「5G」に対応したことだ。モバイル分野を取材する身としては、なおさらiPhone 12シリーズは選ぶべきではないかと思うが、筆者は既にAndroidの5Gスマートフォン「AQUOS R5G」を所有しており、5G通信自体は体験している。しかしAQUOS R5Gを購入してから半年たったが、5Gを体験したのは2~3回しかない。

ご存じの通り、国内で5Gを利用できるエリアはまだ限られ、多くがスポット的な対応にとどまっている。自宅や会社、通勤経路など、日常の行動範囲で5Gを利用できる場所はほとんどなく、自分から5Gスポットを探しにいかなければならないほどだ。近所ではドコモショップが5Gに対応しているが、5Gを体験するために来店するというのも何だか気が引ける(せっかく多くの人が訪れるショップが対応しているのだから、5G対応をもう少しアピールして、体験ゾーンのようなものを作ってくれてもいいと思う)。

高速・大容量の通信が可能な5Gによってモバイルライフが変わることは重々承知しているが、日常的に使えなければ意味がない。例えばKDDIでは、2022年3月に5Gの人口カバー率90%を予定しているが、これはあと1年以上も先の話。それなら、次期iPhone(iPhone 13?)から5G iPhoneデビューするのも遅くはないだろう。

 ……と、ここまで述べておいて、筆者が利用しているソフトバンクの5Gは、2020年内に自宅近辺が5Gに対応することがエリアマップから分かった。自宅では固定回線があるので仮に5Gをカバーしてもどれだけ恩恵を感じられるかは未知数だが、常時1Gbps前後の速度が出るようであれば、考え直すかもしれない。

カメラの性能は11 Pro Maxと大差ない
スマートフォンのカメラはどんどん進化している。iPhoneも12シリーズでより明るいレンズを搭載し、ポートレートモードでナイトモードも使える、Dolby Vision動画を撮影できるようになるなど、トピックは多い。しかし荻窪圭氏のレビューにもある通り、11と12で基本的な画質は大差ない。iPhone 11 Pro Maxでも普段使いでカメラに不満を覚えることはほとんどないし、ナイトモードのおかげで夜間の撮影もキレイだ。

 筆者が主に撮影する被写体は子供だが、夜間に屋外で撮影することは少ない。Dolby Visionの動画も試してみたいが、ファイル容量が大きく、日常的に使うかどうかは迷うところだ。普段使いをすれば印象が変わるかもしれないが、カメラのアップデートは大きな動機付けには(今のところ)なっていない。

Touch IDが復活しなかった
ある意味、これが一番大きな理由かもしれない。iPhone Xから搭載している「Face ID」は確かに便利だが、生体認証でFace ID“しか”選べないのはユーザーフレンドリーとは言いがたい。iPad Airの記事でも述べたが、マスク生活が当たり前になった今だからこそ、Touch IDを復活させてほしかった。

 筆者が特にストレスを感じるのは、キャッシュレス決済のシーンだ。Apple Payを使うにしても、コード決済を使うにしても、Face IDで認証(ロック解除)をする必要がある。

店員から「お支払いはいかがしますか?」と聞かれたらすぐに答えたいところだが、マスクをずらす→Face IDで認証をするというステップで数秒かかるため、若干の間が生まれる。これが微妙に気まずい。かといって、パスコードを打ち込むのは面倒だし、マスクをずらした状態で「iDで」「PayPayで」などと言うのははばかれる。

レジに到着する前にFace IDの認証を済ませておけばいいのだが、誰もレジ前に並んでいないとタイミングがつかめないこともあるし、余裕がないときも多い。普段使いはもちろんだが、キャッシュレス決済のシーンでも、Touch IDの見送りは残念だった。

iPhone 12 Pro Maxより欲しいデバイスは……
個人的にはiPhone 12シリーズより「iPad Air(第4世代)」の方に魅力を感じている。こちらもiPhone 12シリーズと同様、スクエアなデザインだが、両手で握るような持ち方はしないので問題ない。YouTubeやNetflixで動画を視聴したり、電子雑誌や電子コミックを読んだりする機会が増えていることもあり、エンタメ用に自宅で活用したい。こちらも試用したが、コンテンツの視聴体験は格段に向上する。(外出先で)マスクを着用して使うことはほとんどなさそうなiPad AirにTouch IDを搭載しているというのは何とも皮肉な印象だが、トップボタン型のTouch IDもスムーズに使えた。

 というわけで、今のところiPhone 12シリーズの購入予定はない。端的に言えば、「日常生活が大きく変わらないと感じている」のが理由だ。比較対象が1世代前のモデルなので大半の人にとっては当たり前の話かもしれないが、比較対象がiPhone 8世代やX、それより前のモデルなら、プロセッサやカメラでアップデートされた部分が大きく、乗り換える価値は大いにあるだろう。