新品互換用パソコン バッテリー、ACアダプタ、ご安心購入!
ノートpcバッテリーの専門店



人気の検索: ADP-18TB | TPC-BA50| FR463

容量 電圧 製品一覧

スペシャル

「Apple M1」のMacBook AirとPro、Mac miniを3台まとめて実力チェック 驚異的な性能が明らかに

絶対的な性能においても、15型以上のサイズが大きなノートPCを除けば、モバイルPCとしてライバルがいないほどの高性能だ。CPUだけではなく内蔵GPUまで速い。

 台湾のTSMCによる最新の5nmプロセスで製造される160億トランジスタの高性能SoC(System on a Chip)とはいえ、「パソコンという領域でIntelをここまで引き離したのは驚き」というぐらいに高性能だ。

 しかし一方で、「スイートスポット」ともいうべき性能面でのおいしい領域は意外に狭いようだ。電力あたりのパフォーマンスは、Apple自身が10W時でIntel最新世代の2倍に達すると主張していたように、使える電力に制約がある場合の性能は非常に高い。

 一方で多くの電力消費を許容したからといって、大幅に高性能になるわけでもないようだ。

 また互換性の面でも、Intel Mac環境がどこまで引き継げるのか、Intel向けに開発されたソフトウェアが快適に動作するのかといった疑問が当然ながら出てくる。

このコラムではM1の性能とmacOS Big Surでのソフトウェア互換性、それにCore MLを通じたNeural Engine活用などについて話を進めていく。

TDP 10~15WにスイートスポットがあるApple M1
AppleのM1には、IntelやAMDの製品のようなプロセッサー・ナンバーやモデルナンバーが存在せず、動作クロック周波数も公開されていない。最高クロック周波数は3.2GHz(iPhone 12の「A14 Bionic」は3GHz)だが、実際にこのクロック周波数で動くかどうかはアプリの状況や動作環境(主に温度)に応じて変化する。

 Appleは公に具体的な熱設計電力(TDP)の数字は明かしていないものの、M1搭載の13インチMacBook Proは、IntelのTDP 15W枠で設計された13インチMacBook Pro下位モデルと同じ筐体(底面の端に通風口がないタイプ)を採用している。

また、MacBook AirはIntel時代にTDP 12~13W程度で使っていると予想されていた(直近のIntelモデルはTDP 10Wのプロセッサ採用)が、Appleが新しいMacを発表したときの資料などから考えると、M1搭載のMacBook AirはTDP 10Wで設計されているものと予想される。こちらは冷却ファンのないファンレス設計だ。

一方のMac miniはといえば、TDPが最大65Wの構成にも耐えうる冷却システムがあり、実際にIntel版も上位モデルには残されている。MacBook Airの10W程度、MacBook Proの15W程度とは大きく乖離(かいり)した熱設計だ。

そこで、熱設計の違いによって製品ごとのパフォーマンスがどの程度変わるのかをまずは探ってみた。

 使用したのはCPUのベンチマークテストであるCinebench R23で、M1にネイティブ対応したバージョンがMac App Storeに登録済みだ。M1ネイティブのベンチマークテストは他にもGeekBench 5があるが、熱設計によるパフォーマンスの違いはCinebench R23の方が見通しやすい。

 Cinebench R23には継続して10分あるいは30分、3DレンダリングをCPUで行うモードがあり、全てのプロセッサコアがほぼ100%の利用率で張り付く。

 この状態でも最初の一周(1枚の絵を完成させるまで)は差がほとんど出ない。違いが出るのは10分間動かし続けた後、最後の一周となった際のスコアで、Cinebench R23ではこのスコアが公式な値となる。

 結果としては、高負荷が続いた場合はファンレスのMacBook Airより冷却ファンのある13インチMacBook Proの方が高性能ではあるものの、違いが明確に出始めるのは3周目ぐらいからだった。30分間連続でテストを実施すれば有意な差は出てくるものの、日常的な使い方で違いを感じることはまずないだろう。

 一方で13インチMacBook ProとMac miniの差は極めて小さく、30分間連続でテストを続けてやっと少しだけ差が出る程度だった。これらのことから、M1と組み合わせるコンピュータのTDPは10~15Wあたりにあるようだ。