そろそろ2020年も終盤戦。今年もたくさんのガジェットが発表され、弊誌にてレビュー記事が掲載されました。そんな記事のなかでも、著者や編集部がイチオシと考える製品をピックアップしてもう一度お届け致します。これは2020年7月11日に掲載された記事の再掲載です。記事中に登場する価格や機能、画像などは当時のもので、現在は異なる可能性があります。
カメラシステムを刷新し、ディスプレイや音楽再生にも磨きをかけた「Xperia 1 II」が注目を集めていますが、一方でフラッグシップモデルゆえに、価格は10万円を超えています。分離プランが義務化され、キャリアの割引も抑制されているなか、なかなか手が出しづらいという方もいるでしょう。ソニーモバイルは、そんな時勢にマッチした端末もXperia 1 IIと同時に送り出しています。今回レビューする「Xperia 10 II」がそれです。
Xperia1II 5G/SIMフリー ホワイト(Amazonでチェック)
Xperia1II 5G/SIMフリー フラストブラック(Amazonでチェック)
Xperia1II 5G/SIMフリー パープル(Amazonでチェック)
▲ミドルレンジモデルのXperia 10 IIをレビュー
ソニーモバイルは、昨年から型番規則を改め、Xperiaブランドの後に「1」から「10」のナンバリングを行っています。この番号はスペックの高低を意味しており、数字が低いほど性能が高くなります。フラッグシップの「1」を頂点に、数字が10に近づくほど、性能は抑えられますが、そのぶん価格がリーズナブルになるというわけです。Xperia 10 IIは、そんなミドルレンジのXperiaの2世代目になります。
とはいえ、実は「Xperia 10」の名を冠した端末が日本に投入されるのは初めてのこと。昨年のXperia 10はグローバル市場向けで、日本では、Xperia 10におサイフケータイなどの機能を付加して若干高機能化した「Xperia 8」が発売されています。これに対し、Xperia 10 IIは同型機がグローバルでも投入されていますが、日本で発売されるバージョンに関してはおサイフケータイ対応。実質的には、Xperia 8の後継機といえるかもしれません。
ミドルレンジとはいえ、Xperia 8からスペックも上り、本格的に使える端末に仕上がっている印象も受けました。大きく変わったのがカメラで、デュアルカメラからトリプルカメラに進化しています。トリプルカメラの構成は、16mmの超広角と26mmの標準、それに52mmの望遠です。標準カメラを1倍とすると、超広角が0.6倍、望遠が2倍。望遠が3倍のXperia 1 IIとは少々異なります。
トリプルカメラになり、カメラ部分の見た目はXperia 1 IIに近くなった
写りはとってもナチュラルで、シチュエーションによってはXperia 1 IIより仕上がりがよくなってしまったことも。Xperia 1 IIでは「Photography Pro」を使っているためか、オートで撮るとちょっと暗めになってしまう被写体があります。それに対して、Xperia 10 IIのカメラは、明るくパキっとした絵になります。特に料理では、その違いが出やすいかもしれません。デジカメ寄りにチューニングしたPhotography Proと比べてはいけないのかもしれませんが、Xperia 10 IIの方が、“スマホっぽい感じの絵”に仕上がります。
ミドルレンジモデルながら、ディスプレイは21:9の有機ELで、表示品質と使い勝手のよさを両立させています。Xperia 1 IIのようなクリエイターモードはありませんが、画質は色域を拡張した「スタンダードモード」と「オリジナルモード」の2種類から選べますし、動画再生時の画質を最適化することもできます。シネマスコープサイズの映画を見る時に、映像の端が切れないのがこのアスペクト比のメリットです。
2020-12-07 22:11:17