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音声カードの退院時指導で心不全の予後に改善効果、米国心臓協会学術集会報告

音声カードの退院時指導で心不全の予後改善

心不全患者の退院時に、セルフケアの内容を音声カードで手渡すと、再入院や死亡リスクなどが有意に低下するという研究結果が、米国心臓協会学術集会(AHA Scientific Sessions 2020、11月13~17日、バーチャル開催)で報告された。

心不全では、心臓のポンプ機能が低下して息切れやむくみが現われる。急性期には入院治療が行われ、退院後も服薬順守や塩分・水分の摂取制限などの注意すべきことが多く、それらを守らないと再入院を繰り返し予後も悪化する。

研究発表者の1人、米クリーブランド・クリニックのカウフマン心不全センターの看護師であるNancy Albert氏は、「患者は退院時に渡す説明書に従わないことがある。命を守るための情報を提供する、新たなツールが必要とされていた」と、今回の研究の背景を述べている。

この研究は、オハイオ州の4施設において入院治療を受けた心不全患者997人に対する単盲検ランダム化比較試験として実施された。

全体を無作為に2群に分け、1群は「My Recorded On-Demand Audio Discharge Instructions(MYROAD)」と呼ばれる音声カードを退院時に手渡すMYROAD群(506人)とした。MYROADには、心不全に関する全般的な注意と、個々の患者に固有の注意事項(食事、服薬、身体活動、症状のモニタリングなど)が収録されていた。

MYROADを手渡さない患者は、一般的な退院時説明を行う通常ケア群(491人)とした。

対象者の平均年齢は72.8±11.1歳で、退院時に腎疾患の有病率が通常ケア群で高かったが(19.1%対11.9%、P=0.001)、その他の背景因子に有意差はなかった。

評価項目は、退院後30日、45日、90日、180日までの救急外来の受診、心不全による入院、全原因による入院、心不全死、全死亡など。

腎疾患の有無で調整後、退院から30日間、45日間の救急外来受診頻度はMYROAD群で有意に少なかった〔30日間のオッズ比(OR)0.73、95%信頼区間0.55~0.98、P=0.037。45日間のOR0.71、同0.54~0.93、P=0.012〕。

また、退院から90日間の心不全死、全死亡、および補助人工心臓や心臓移植が行われた患者の割合も、MYROAD群が40~50%有意に少なかった。

Albert氏によると、「患者は退院時には疲れて混乱しており、自宅でのセルフケアに関する医師の説明を理解する能力を欠いている。この点は患者の家族も同じである」という。

そして、「多くの書類を渡すことは、解決策にはならない。加えて、一部の患者は退院後に健康情報を収集するヘルスリテラシーが不足していたり、あるいは視力が低下していたり、さらには情報を得るためのインターネットにアクセスできないことさえある」と、退院後のセルフケアにはさまざまなハードルが存在する現状を指摘する。

同氏はまた、「自宅退院する患者に対し、適切な身体活動と食事、服薬、症状などの自己モニタリングを続けることで、救急外来の受診や再入院の必要性が減り、寿命の延伸につながることを、確実に伝えることが重要」と語る。そして本研究の結果を、「退院時指導と在宅ケアの推進につながるもの」とまとめている。

なお、学会発表された研究は通常、査読を受けて医学誌に掲載されるまでは予備的なものと見なされる。(HealthDay News2020年11月18日)


2020-12-14 02:40:53



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