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Android TV搭載プロジェクターXGIMI「MoGo Pro+」レビュー 自動台形補正/オートフォーカスが優秀

Android TVを搭載するXGIMIのスマートプロジェクター「MoGo Pro+」

コロナ禍の中で自宅にプロジェクターを導入してホームシアターで映画やドラマを楽しむ時間を作ったり、リモートワーク環境の充実化を図るためのアイテムとしてもプロジェクターが注目されていると聞く。

XGIMI(ジミー)が発売した「MoGo Pro+」は家じゅうどこにでも持ち運べるようコンパクトな本体にバッテリーを内蔵、スピーカーを一体化したポータブルプロジェクターだ。さらにAndroid TVを採用して様々なアプリを追加できる機能を持つ“スマホのようなプロジェクター”の実力をレポートしよう。

出し入れ自在のコンパクトな一体型スマートプロジェクター

MoGo Pro+はAndroid TVを搭載するスマートプロジェクターだ。本体価格は8万80円(税込)。Android TV搭載のスマートプロジェクターをラインナップに数多く揃えるジミーの最新モデルは本体の高さが約14.7cm、質量は900g。内蔵バッテリーをフルにチャージすると、約2〜4時間の動画再生が楽しめる。本体内蔵のスピーカーで最大約8時間の連続音楽再生ができるスタミナを備えた。

MoGo Pro+のようなスピーカーやスマートOSを一体化したポータブルプロジェクターの良い所は、この1台で本格的なホームシアターが楽しめてしまうことだ。多くのプロジェクター専用機の場合はほかにビデオプレーヤーだったり、ものによってはコンテンツの音声を楽しむためのアンプやスピーカーの用意が別途いる。MoGo Pro+はとてもコンパクトなので携帯性に優れているだけでなく、使い終わったら収納スペースに片付ければ良いので、限りある部屋のスペースが有効に使える。MoGo Pro+はバッテリー内蔵型のプロジェクターなので、使用時には電源ケーブルも含む一切の結線が不要。部屋の美観も損なわない。

ジミーは本機よりも先に「Halo」というAndroid TVを搭載するスマートプロジェクターを発売している。どちらの製品も投射方式にはフルHD解像度の単板DMD素子によるDLPを採用しているが、上位モデルであるHaloの方がランプの輝度が高く最高800ルーメンの明るさを実現している。そのメリットは例えば、昼間の明るい部屋でも色鮮やかで視認性の高い映像が楽しめることなどに反映される。

本体のサイズはHaloの方が一回りほど大きいぶん、内蔵するサウンドシステムはよりパワフルだ。なおMoGo Pro+とHaloが搭載するサウンドシステムのチューニングには、ポータブルオーディオの良質な製品を数多く展開するharman/kardonが携わっている。

小回りの利く新製品「MoGo Pro+」が誕生

Wi-Fiによるインターネット接続の機能とAndroid TVを搭載するMoGo Pro+は、アプリを入れて動画配信サービスのコンテンツを再生したり、背面にあるHDMI端子に接続したビデオプレーヤーの動画再生や、USBマスストレージに保存した動画ファイルの再生などが楽しめる。

ネイティブ画質のまま再生できる動画の解像度は、最大フルHDまで。4K動画が入力された場合は、フルHDにダウンコンバートして再生する。上位のHaloはHDR動画の再生にも対応するようだが、MoGo Pro+はSDR再生までになる。

Android TV搭載のプロジェクターであることを活かして、同じWi-Fiネットワークに接続したスマホやPCで再生した動画・音楽コンテンツをMoGo Pro+にキャストしたり、Chromecastブラウザのミラーリングなどもできる。

投射できる画面のサイズは最大100インチ。スクリーン面から約2mほどの距離を作ることができれば、約80インチの大きな画面が映せる。立ち上げ式などシアター専用スクリーンを使えばより高精細な映像が楽しめるのでベターだが、エントリーユーザーは屋内の壁面や天井に映しても十分に楽しめるだろう。

本機で映像を楽しむ前に、付属するリモコンとのBluetoothペアリングを済ませてから本体Android TVの初期設定が必要だ。

Android OSを搭載するスマホやタブレットが手元にあればクイック設定ができるので便利だが、iPhoneしか持っていないユーザーも手動で初期設定ができるし、セットアップ完了後も動画・音声コンテンツのキャスト再生などがAndroidスマホと同様に楽しめるので安心してほしい。

Android 9ベースのOSを搭載。内蔵バッテリーで駆動している際には右上にアイコンが表示される。バッテリー残量もわかればなお良いのだが、今のところ対応していない

スクリーンの台形補正・オートフォーカスがさらに速くなった

初期設定を済ませるとAndroid TVのホーム画面がスクリーンに表示される。Android 9をベースとしてテレビ向けに最適化したAndroid TVは、筆者が自宅で使っているソニーのAndroid TVとほぼ同じだった。

MoGo Pro+には垂直水平方向にプラス/マイナス最大40度の範囲内で画面の傾きを補正して、歪みのない長方形の画面に自動補正する機能がある。スクリーン面に対して少し斜め方向から角度を付けて映像を投射した場合でも、わずか数秒以内に画面をきれいな長方形に直してくれる。この時、同時に自動で映像のフォーカス合わせも素速い。

MoGo Pro+の自動台形補正/オートフォーカス。プロジェクターの投射向きをずらすと数秒前後で素速く補正してくれる

上位モデルのHaloにも同じ自動台形補正とオートフォーカスが搭載されているが、Haloの場合は一連の自動処理に10秒前後かかる。MoGo Pro+は機能の使い勝手が大きく改善されていた。

なお、あえてフラットではない段差やレイヤー差のある壁面などにビデオアートのように写真や映像を投射する楽しみ方も考えられる。このような場合を想定して、専用リモコンの音量ボタンをフォーカス合わせに切り換えてマニュアルで焦点を追い込むこともできる。

リモコンの底面にあるスイッチで音量ボタンをマニュアルフォーカスあわせに切り換える

プロジェクターを少し背の低いテーブルに置いて、仰角を付けて壁面に投射する使い方を想定して、本体の底面に折りたたみ式の一体型スタンドが搭載されている。底面には三脚を使ってプロジェクターを固定できるようにスクリュー穴もある。あとはポータビリティの高さを特徴とするプロジェクターなのであまり使うユーザーは多くないかもしれないが、本体の投射モード設定には「天吊り」の項目もある。

テーブル置きや天吊り(フロントシーリング)などいくつかの投射方法が選べる。リアは透過性の高いスクリーンに映像を反転させて裏側から投射する方式。ランプの明るさも求められるので、本機で十分にクリアな映像が得られるかどうかはわからない

プロジェクターをイスに置いて映像を投射してみた

MoGo Pro+の映像をベストコンディションで楽しむ方法

MoGo Pro+の映像をチェックしてみよう。Android TVからAmazonプライム・ビデオの映像を再生してみた。精細感は十分に感じられるし、色合いはとても素直だ。単板DLP方式の課題とされているカラーブレイキングノイズ(色残像)は時折散見されるものの気になるレベルではない。少し暗くなってきた昼下がり。カーテンを閉めれば十分に見やすい映像が再現できた

300ルーメンという明るさが、昼間の映像鑑賞にどこまで通用するか試してみた。やはりカーテンを開け放ったままもとても明るい部屋では映像が若干力負けしてしまうので、遮光カーテンを閉めたり、夜間であれば部屋の照明を少し暗くするとストレスなく視聴できた。ドラマやバラエティ系の映像コンテンツを気軽に楽しむのであれば十分に役割を果たしてくれる。夕焼けの風景写真は暗部がつぶれてしまい、淡いグラデーションの階調感もやや単調になる

ただ、やはり映像のコントラスト再現は少し物足りなく、ニュアンスが平板であるように感じられる。映像の明暗でストーリー性を引き立たせるシリアスな映画やドラマを再生すると、役者の表情がわかりづらい場合があったり、ダークスーツを身にまとう役者の衣装のディティールなどに気がつけなくなる。

夕陽を撮影した写真を投射してみても、もう少し空の色のグラデーションをきめ細やかに再現してほしいと感じた。画質優先で考えれば、やはり800ルーメンの明るさを備える上位モデルのHaloを選ぶべきかもしれない。


2020-12-28 18:52:53



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