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Boston DynamicsがSpotを遠隔操作するインターフェース「Scout」発表、リモートでドアを開けられるように

Spot(スポット)が工場施設の階段を上っていくところを見るのは何かしっくりこない。何年もの間、Boston Dynamics(ボストン・ダイナミクス)のロボットたちによる美的で印象的なパフォーマンスビデオを見続けてきた後では、この四足歩行ロボットが、ロボット研究者たちが好んで口にする退屈で、汚れがちで、危険な仕事をしているところは興味を引かないのだ。

しかし、同社がSpotの販売を開始してから6カ月半が過ぎ(Boston Dynamicsによれば400台以上が売れたという)、購入した企業はそれらの先進的な機械を、いくつかの極めて地味なシーンへと投入している。米国時間2月1日の朝、私はそうしたロボットの1台を、自分の机からくつろいだ態勢で操縦できる機会を得ることができた。

今週、Hyundai(現代、ヒュンダイ)が所有するロボットのパイオニアBoston Dynamicsが、ロボットを遠隔操作するためのブラウザベースのインターフェースScout(スカウト)を発表した。またこの発表には続いて、セルフ充電式の「エンタープライズ」版や、すでに発表されていたSpot Arm(スポットアーム)も加わる予定だ。すべての新しいハードウェアは、すでにBoston Dynamics社のサイトから入手可能で(価格は「見積依頼」形式だが)、Scoutはどのバージョンのロボットとも互換性がある。

とはいえ、同社はセルフドッキング型のエンタープライズ版とのペアリングを推奨している。結局のところ、ロボットの1回の充電あたりの動作時間は約90分なので、人間の介入なしに、状況監視でロボットを使うのであればおそらくそうする方がよいだろう。

実際に何度かSpotを直接操作してみたが、ご想像の通り多少は練習する必要がある。Boston Dynamicsの見積もりでは、完全にスピードを上げるのには約15分かかるとのことだったが、1~2分後には、私はロボットにBoston Dynamicso本社の階段を昇り降りさせることができていた。ありがたいことに、この7万5000ドル(約788万円)のロボットには、カメラや他のセンサーがたくさん内蔵されていて、本当にバカなことはできないようにしてくれている。

システムはBluetoothゲーミングコントローラーでも動作するが、私はキーボードを使うことにした。もしこれまでPCゲームやったことあるなら、きっとおなじみの基本的なWASD式の操作を行うことができる。一方、矢印キーを使えば、4つのカメラを切り替えて四方を見ることができる。ロボットを上方から見下ろしたような景色を見せてくれる、terrain(地形)モードなどのいくつかの追加ビューが用意されている。それはおそらく、目の前の障害物すべてを表示するための最良の方法だが、それでもさまざまなビューを一度に見るためにピクチャー・イン・ピクチャーを行うこともできる。

私自身は「クリックして進む」を多用していることに気がついた。その動作は基本的には言葉が示しているとおりだ。地面上の地点をクリックするとSpotがその場所に向かって歩いて行く。この機能は主に接続に問題がある場面を想定して設計されている。たとえばどこかの石油採掘基地に、かわいそうなSpotが投入されたところを想像してほしい。

「ある発電所で、設備故障が疑われた事例がありました。もし本当に故障していたとしたら、人間の検査担当者にとっては危険だった設備を、ロボットを使うことで、繰り返し検査することができました」と、SpotのチーフエンジニアであるZack Jackowski(ザック・ジャコウスキー)氏はTechCrunchに語った。「つまりシステムを使い、何回もパイプを検査することで、高くつくシステム停止を回避することができたのです」。階段を上り下りさせるためにロボットを配置する「階段モード」もある。この機能は手動でオンオフを切り替える必要があるのだが、ロボットは通常モードでも階段を上ることができるはずだ(私はデモの最中にこれを行ったが、スタッフは誰も心臓発作を起こすことはなかったようだ)。当面の間、この遠隔操作機能は視覚情報の収集に限定される。ジャコウスキー氏は「建物の規模へ拡張できる、いろいろとすごい計画を立てていますが、まず最初に提供したいのは視野を提供することです」と付け加えた。

エンタープライズ版では、ロボットの底部に新しいドッキングコネクタを装備したほか、CPUを強化しワイヤレス接続性を向上させている。ドックとの同梱か単体での出荷となる。

残念ながら、新しいアームを実際に回転させることはできなかったが、ジャコウスキー氏はその機能について、詳細をいくつか教えてくれた。「アームコマンドは、『アームをここへ動かせ』とか『この物体を持ち上げろ』とか『このバルブを回せ』といったかたちで出すことができます。するとロボットは『もしこのバルブを回すのなら、まずあそこに立つ必要があって、次に重心をどのように移動して、バルブを動かすためにどのような部品を腕に装着している必要があるのかを判断する必要がある』ということを自分で考えるのです」。