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ワークロードとレイテンシーを最適化するソフトウェアGranulateが31.5億円調達

ビデオストリーミング、ゲーム、メディア集約型広告、マーケティング技術などのサービスは、2020年からオンライントラフィックの急増により、これまで以上に帯域幅とバックエンドのレイテンシー(待ち時間)に負荷がかかっている。しかし現在のクラウドの世界では、ほとんどの組織にとって、その問題を解決するということは、計算機パワーに膨大なコストをかけるか、独自のレイテンシー解消技術に大々的な投資を行うことを意味する。

このような状況が、スタートアップに最適化ツールを開発する機会を与えた。米国時間2月3日、Granulate(グラニュレート)という企業が、資金調達ラウンドを発表した。同社は組織がそうした負荷をよりインテリジェントかつコスト効率よく処理できるソフトウェアを開発している会社で、過去10カ月間に顧客が360%、収益が570%増加している。

テルアビブを拠点とするこのスタートアップは、Red Dot Capital Partnersが主導するシリーズBで3000万ドル(約31億5000万円)を調達した。さらに以前の出資者であるInsight Partners、TLV Partners、Hetz Ventures、そして新しい出資者のDawn Capitalが参加している。

このタイミングのシリーズBは、現在の市場における需要を物語っている。Granulateは2020年4月に1200万ドル(約12億6000万円)のシリーズAを行ったばかりなのだ。投資家たちの間では、こんなにすぐに再調達が行われたのは、その事業の成長が後押ししたからだといわれている。

「Granulateのユニークな技術と前回の調達以降のすばらしい成長は、彼らの画期的な最適化ソリューションに対する、成長する市場の需要を反映しています」と声明で語るのは、Red Dot Capital PartnersのマネージングパートナーであるYaniv Stern(ヤニブ・スターン)氏だ。「インフラコストの上昇に直面している企業や、運用コストの削減に注力している企業にとって、Granulateはすでに導入している他のソリューションに関係なく、さらなる改善を促進できるソリューションを提供するのです」。

Granulate はこの最新ラウンドにおける評価額を開示していないが、スタートアップの調達総額はこれで4500万ドル(約47億3000万円)となる。

Granulateがターゲットとしている市場の機会増加は、メディアを多用するコンテンツや、eコマースのようにサイトやアプリ上での効率的な応答性を確保することでショッピングカートを放棄しないようにさせるサービスが増えていることに対応している。

しかし、企業はより質の高いサービスで顧客に満足度を与えようとしている一方で、同時に利益にも目配りをしている、そのためインフラやコンピューティングのコストを低く抑えようとしているのだ。

Granulateのソリューションは、クラウドもしくはオンプレミスのいずれかのサーバー層に設置されたソフトウェアである。それは顧客が重要と指定したワークロードをAIを使用して検出し、優先順位を上げてより効率的に動作するようにする。Granulateによれば、同社のソフトウェアは、レスポンスタイムを最大40%向上させ、スループットを最大5倍に引き上げながら、最大60%のコスト削減が可能だという。現在同社はAmazon(アマゾン)のAWSやMicrosoft(マイクロソフト)のAzureとパートナーシップを結んでおり、Google Cloud Platform(グーグルクラウドプラットフォーム)との協議が「初期段階」に入っているという。

通常、Netflix(ネットフリックス)、Google、Amazonなどの大手テック企業は、独自の最適化技術を構築するために巨額の投資を行っている。しかし小規模な組織には同じ手法をとりにくい領域のものだ(たとえGoogleなどよりも小さな組織だったとして、投資額は巨額になり得る)。

「私たちが開発したようなものと似たものが、Netflixの内部にも存在していることに私たちは気がついています」とGranulateの共同創業者でCEOのAsaf Ezra(アサフ・エズラ)氏はインタビューで語っている。「しかし私たちから見れば、それはこの問題に対処するためにはどれだけの規模が必要なのか、そして低レベルの問題に対処するためにどれだけ人材を雇う必要があるかの証拠なのです」。

同社の顧客には、少なくとも1つの大手小売店(名前は非公開)、AppsFlyer(アプスフライヤー)、Period(ピリオド)、PicsArt(ピクスアート)などがある。

興味深いのは、5Gの成長が大きな問題にどのように影響を与えるかということだ。エズラ氏が指摘するように、フロントエンドのレイテンシーは間違いなく改善されるだろう。

「5GとGranulateは共食いの関係にはありません」と彼はいう。「実際には、5Gが標準になればデータの往復時間は短縮されますが、フロントエンドに割かれる時間の割合が少なくなる一方で、バックエンドのレイテンシーが一層問題になることでしょう。5Gが解決するのはサーバーへのアクセスだけで、サーバー自身のレイテンシーは解決しないでしょう」。

エズラ氏は、長期的にGranulateは、レイテンシーのためにすでに提供しているものを中心に、より多くの最適化および管理ソリューションを追加していくことになるだろうと述べている。競合他社の中には統合されたものもある、2020年6月にNetApp(ネットアップ)に買収されたSpot(スポット)がその例だ。より幅広いプラットフォームに対応できることがこの先顧客の興味を維持するための重要な手段だ。