Epic GamesがAppleの独占禁止法違反を欧州委員会に申し立て

「フォートナイト」などの人気ゲームを開発するEpic Gamesは、「公平な競争」を求めてAppleに対する訴訟を展開しています。そんなEpic Gamesが「Appleは欧州連合競争法に違反している」として、欧州委員会に対する申し立てを行ったことを新たに発表しました。

Epic Gamesは2020年8月に、15％という高額なアプリ配信手数料を嫌ってApp Storeを介さない支払方式によるゲーム内アイテム購入方法をフォートナイトに追加しましたが、これに対してAppleは「利用規約違反である」としてフォートナイトをApp Storeから削除しました。Epic Gamesはこれを受けて「公平な競争」を求める訴訟をアメリカやオーストラリアで展開しています。

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そして2021年2月17日、Epic Gamesは新たに「Appleに対する独占禁止法違反の申し立てを欧州委員会に行った」とする声明を発表。声明の中でEpic Gamesは、「Appleはアプリの配布や支払いプロセスに関する競争を完全に排除しています。これは支配的立場を乱用した行為であり、欧州連合競争法に違反しています」「私たちは、Appleに対して損害賠償を求めているのではなく、公正な競争を求めているのです」と訴えました。加えて、公式Twitterアカウントに「Appleの行為はヨーロッパや世界中のユーザーと開発者に害を及ぼしている」と投稿し、パブリックな場でAppleを非難しました。

さらに、Epic Gamesのティム・スウィーニーCEOは、声明の中で「ユーザーには、選択したプラットフォームからアプリをインストールする権利があり、開発者には、公正な市場で競争する権利があります。Appleがプラットフォームの優位制を利用して平等な競争が行われるべき場を制御しており、我々はこれをただ見守ることはできません」「アプリ内決済処理が許可されないことで、ユーザーは金銭的に不利益を被っています。加えて、開発者もAppleが決定するアプリ配布条件によって生計を左右されています」」と述べています。

Epic Gamesによる異議申し立てに関して、Appleは「Epic GamesはAppleによって承認されていない機能をアプリ内で有効化しました。この行為は、Appleがユーザーを保護するために、全ての開発者に適用しているApp Storeガイドラインに違反するという明確な意図を持って行われました。欧州委員会によって事実関係が明らかにされることを楽しみにしています」とコメントしています。

なお、Epic Gamesが参加するアプリ公平性のための連合(CAF)は、アメリカの州議会に「Appleによる独占を禁止する法案」の提出を働きかけています。この法案は、2021年2月にノースダコタ州で否決されましたが、多くの州で同様の法案が検討されているとのことです。

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