企業のビジネスはコロナ禍を契機に大きく変わりつつある。特にこれまで店頭での販売や対面での商談を中心に事業を展開してきた企業は、顧客とのコミュニケーションの取り方を根本から見直さざるを得なくなっている。
当たり前のように対面で行ってきた顧客とのコミュニケーションを、いかに非対面・非接触に転換していくか。この課題を解決する上で鍵となるのは、やはりオンラインによるコミュニケーションへの移行だろう。
その中心的な役割を担うWebサイトも、これまでは対面でのやりとりをサポートするための補助的な手段という位置付けだった。しかし、ニューノーマル時代においては販売や商談の場として重要性が増してくるはずだ。
消費者の動向にも同じことがいえる。スマートフォンの普及も手伝って、ネット通販などのWebサイトを使った消費行動に人々が慣れ、もはや生活に欠かせないものになった。
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矢谷重人さん(営業本部 SE部)
「今後ビジネスにおけるWebサイトの役割が大きくなっていくにつれ、Webコンテンツはよりリッチになり、画像や動画なども多く使われるようになるでしょう。こうして情報量が大幅に増えたWebコンテンツを滞りなく届け、優れたユーザー体験を提供することこそが、企業のブランド力や収益の向上に直結します」──こう話すのは、ITインフラ事業などを手掛けるIDCフロンティアの矢谷重人さん(営業本部 SE部)だ。
安定したWebサイトの運営は、ユーザーの満足度はもちろん、ECサイトであればコンバージョン率の向上にもつながる。また、Webサイトの表示速度はSEO対策上でも重要だ。Google検索結果の順位付けにも大きな影響を与えるとされているからだ。
言うまでもなく、Googleでの検索順位はインターネットビジネスにおいて大きな意味を持つ。この点においても、Webサイトを最適化する取り組みは今後ますます重要性を増してくるだろう。
そこで今注目すべきなのが「CDN」(Content Delivery Network)と呼ばれる技術だ。CDNとは、ユーザーがWebサイトにアクセスした際に、Webサイトの手前に配置した複数のキャッシュサーバが、サーバ本体に代わってコンテンツを配信するもの。この部分を最適化することにより、Webページの表示スピードを向上させながらWebサーバ本体の負荷を軽減できる。
CDNはもともと、ECサイトやニュースサイト、オンラインゲームなど、常に大量のアクセスがあり、かつ突発的なアクセス増が頻発するサイトで多く使われてきた。しかしコロナ禍で多くの企業が自社のWebサイト・Webサービスの拡充や最適化を図るようになり、ここに来てあらためて注目されている。
性能だけでなく、使いやすさにもこだわった「IDCFクラウド CDN」
自社サービスのWebコンテンツの表示速度を改善したい企業の中には、既にCDNを導入しているところもあるだろう。だが、中には「コンテンツを更新したとき、もっと早くサイトに反映されるようにしたい」「もっとカスタマイズしやすいサービスを使いたい」といったニーズを抱えている企業もあるかもしれない。
2021-03-09 02:59:24